体型や体重が気になりだすと、ヘルシーなものを意識してカロリー制限をしようと思うものです。
ところが、具体的なダイエットのためのメニューの考案や、実践に至るには大変な部分があります。
ダイエット成功のためのカロリー制限では、摂取する栄養素の種類を理解し、規則正しく実践しなくてはなりません。
まずは、ダイエットで守りたい基礎知識を確認しておきましょう。
ダイエットの基本は、消費カロリーのほうが摂取カロリーを上回る工夫にあります。
食べる量よりも活動量のほうが多くないと、肥満気味になるとも言い換えられるでしょう。
そこで、摂取カロリーをできる限り減らすための食事メニューにこだわってみましょう。
肥満の原因は、摂取したカロリーが消費できずに体内に蓄積されることで生じます。
日常生活も含めて体を動かすことや、生命維持のための機能に、エネルギーを使い続けますが、余ってしまうと脂肪として体内に蓄えられるのです。
ダイエットは、エネルギーが余剰して脂肪にならないよう、最初から摂取カロリーを減らすことだと自覚しておきましょう。
ダイエットでは、常に栄養バランスを考えた食事を摂るようにしましょう。
単に摂取カロリーを減らせばいいのではありません。
急激なカロリー制限をしてしまうと、かえって健康を損なうリスクが考えられます。
無理なダイエットを強引にすると、ビタミン・ミネラルなどの必要な栄養までも不足がちにしてしまうからです。
ダイエット中だからこそ、栄養豊富で良質な食事を心がけていきましょう。
ダイエットは、ただ食事量を減らせばいいのではなく、栄養のバランスを考えて効率的に実践する意識をしなくてはなりません。
では、食事の仕方などはどうすればいいのかといった気になる点も浮上します。
ここでは、ダイエットを成功させるための食事の習慣やポイントを解説しましょう。
おもに以下の9つが代表的です。
毎日の食事は規則正しくルーティンを守りましょう。
どうしても仕事の忙しさや雑務で不規則になりがちなものです。
ダイエットにとって、不規則な習慣は失敗を招く原因となってしまいます。
食事の時間が不規則で間隔があいてしまうと、つい一気にたくさんの量を食べてしまうことがあり、カロリーオーバーになりがちです。
栄養素の吸収効率も極端に高くなるので、体脂肪を増やしてしまいます。
適切な食事摂取のためにも、1日3食を規則正しい時間に摂るよう心がけましょう。
必ず野菜をメニューに取り入れ、食事の最初に食べる習慣を持ちましょう。
野菜の多くには食物繊維が含まれています。
脂質や糖を吸着して体外に排出してくれるのが特徴です。
肥満を予防する意味でも、食物繊維は欠かせません。
野菜をいつも最初に食べておくことで、他の食材の消化をしやすくしてくれるので、ダイエットにも効果が期待できます。
食事前には水を飲んでおくとよいでしょう。
食事前に水を飲むことで、空腹感が抑えられます。
そのため、1回の食べる量が減るからです。
また、水の量や飲む時間帯を考慮すると効果がさらにアップします。
食事30分前、500mlくらいがベターだとされています。
飲み方は、いきなり飲むのではなく、こまめに飲むようおすすめです。
適量を飲むというのを続けてみてください。
いずれにしても水分補給の習慣はとても大切なので、すぐにでも取り入れるようにしましょう。
よく噛んでゆっくり食べることは、ダイエットにとって大切な習慣です。
咀嚼は、脳内に「神経ヒスタミン」という物質を分泌させます。
神経ヒスタミンによって満腹中枢を刺激し、おなかがいっぱいな感覚を出してくれます。
よく噛んで食べることにより満腹感がでるので、量を抑えられるのです。
また、消費カロリーを増やすため、咀嚼はなおさら効果的な習慣となります。
ダイエットを成功させるためには、21時以降の食事は控えましょう。
BMAL-1(ビーマルワン)というたんぱく質が体内から分泌されています。
これは、酵素を増やす役目を持っていて、とくに22時〜翌日2時の時間帯で活発に分泌されています。
この時間帯に合わせて食事をしてしまうと、消化する際に脂肪細胞のほうが多くなってしまうのです。
逆算して、21時よりも前に食事を済ませておく必要があるでしょう。
ダイエットを成功させるためにも、食事の順番を考慮していきましょう。
ポイントは、血糖値が急激に上がらない工夫をすることです。
まずは、野菜など食物繊維を多く含むものから食べ始めます。
食物繊維には血糖値上昇を抑える働きがあり、インスリンの分泌を抑えます。
インスリンが増えると脂肪を蓄えやすくなってしまうからです。
体が余分な脂肪を蓄えるのを防ぐように、まずは野菜から食べ始めることを覚えておきましょう。
現代人はついスマホを片手にしながら食事をするようになってしまいました。
しかし、食事中の「ながら」行為は、集中できないのでよいことは一切ありません。
スマホの内容に半分気を取られた状態であり、食事への満足感にも気づかないまま、義務的に食事をしていることになっています]。
食事中だけは集中して五感で味わうようにしなければ、感覚が次第に麻痺しだします。
近年、食べ過ぎてしまうのは、スマホの画面などに気を取られて、ながらで食事を摂るようになってしまったことが大きいといえるでしょう。
ダイエットのための食事では、タンパク質の摂取が重要な意味をなします。
タンパク質が重要な理由は、筋肉を作り上げる成分の一つだからです。
筋肉が多いほど消費されるカロリーも上がります。
これを、基礎代謝量が増えるとも言い換えられるでしょう。
タンパク質を多く摂り筋肉量を落とさないようにすれば、自然と脂肪や糖分も抑制されて理想的な体系になっていくことでしょう。
ただし注意点は、タンパク質だけを摂取すればいいのではなく、ビタミンやミネラルなど他の栄養素とのバランスを考えることです。
白湯を飲むと内臓が温まり血流がよくなります。
そのため、基礎代謝が向上するとされているのでおすすめです。
内臓の温度が1度上がると基礎代謝が10〜13%向上するという研究もされ、正式に公表されています。
最近では「温活」とも呼ばれ、結果的にダイエット効率も上がるだろうと期待されているようです。
白湯を習慣として飲んで、内臓を温めるようにしましょう。
ダイエット後にリバウンドする場合、多くは間違った方法でダイエットをした結果だとされています。
例えば、りんごダイエット、ゆで卵ダイエットといった単品だけを食べ続ける方法が注目されました。
しかし、極端に栄養が偏って栄養不足になり飢餓状態に陥ってしまいます。
飢餓状態では、体が栄養を吸収しよう活発化し、少ない食事だとしても脂肪をも溜め込みリバウンドの原因を作ってしまうのです。
他にもリバウンドの理由があるので、注意点を抑えながらダイエットをしていきましょう。
ダイエット後の食事量は少しずつ元に戻していきましょう。
ダイエット後に体重が落ちれば、筋肉量も落ちていきます。
すると、代謝も落ちている可能性があるでしょう。
その状態でいきなり食事を元の量に戻すと、カロリーオーバーになってしまいます。
栄養を蓄えようとし始め、食べれば脂肪が再び蓄積されていくのです。
好きなものをたくさん食べたい気持ちを抑えて、徐々に慣らしていくようにしましょう。
ダイエット後のリバウンドを防ぐために間食を控えましょう。
小腹が空いた時の間食は、カロリーオーバーの原因になってしまいます。
しかしどうしても空腹を満たすのであれば、食品の選び方に注意しましょう。
以下のような食品がおすすめです。
● 果物
● チーズ
● ヨーグルト
● ナッツ類
● サラダチキン
● プロテインバー
● 干し芋
● カカオチョコレート
食べる際のポイントは、小分けになったものを選び、くれぐれも食べ過ぎない程度に抑えておきましょう。
毎食の食べた内容がわかるように、記録する習慣を持つとよいでしょう。
ダイエット後こそ何を食べたのかを分かる形にして、食べ過ぎの防止に役立てるようにします。
もし高カロリーな食事を摂ったとしても、記録をしておけば後から分析して調整がしやすくなるからです。
手帳に手書きでもよいし、スマートフォンアプリでも使えます。
ダイエットを成功させるには、リバウンドへの対策をすることが望ましいでしょう。
しかし、いろいろなことをやっても停滞期に陥ることがあります。
今まで順調に体重が落ちたのに、急に減らなくなったと悩む時期に差し掛かる場合があるでしょう。
この場合、体の仕組みを理解していれば対策がしやすいとされています。
食事制限をしていると、栄養状態が悪くなり代謝が落ちるようになっていますが、体がその状況に反応しこれ以上体重を落とさないよう脂肪を溜め込むからです。
停滞期は個人差がありますが、ダイエット開始1カ月前後が標準とされています。
リバウンドする原因として、停滞期のストレスが考えられます。
食事制限では我慢することが多く、大小問わずにストレスがかかってくるものです。
とくに、頑張っても変化がないと、モチベーションが下がり気味になるでしょう。
停滞期に入ってしまい痩せないことで、途中でやめてしまうと再び元の状態へリバウンドし始めます。
食事とは関係ない、他のことでストレスの緩和をできる工夫をしたほうがよいでしょう。
趣味や娯楽に身を投じることが大切です。
リバウンド防止のためにも、同じ食品ばかり食べるような行動はやめましょう。
よく、りんごダイエットに代表されるような、低カロリーやダイエット効果の高い食品だけを食べるダイエットが目立ちます。
品目の少ない食生活は、必ずしも正しいダイエット方法ではありません。
一時的にダイエットに成功するかもしれませんが、栄養が偏っている状態に陥ります。
必要な栄養素が不足していれば、ダイエットどころか身体に悪影響を及ぼしてしまいます。
中でも、炭水化物はしっかり摂取しなくてはなりません。
偏ったダイエットを誇示すると、リバウンドしやすくなるのです。
一品だけの偏ったダイエットではなく、栄養バランスを考えて多種多様な食材を選び、少量ずつ食べる習慣にしましょう。
停滞期を防ぐために、栄養バランスを重視して少量の食事をしばらく続ければ、いつか期間を過ぎることが可能です。
目安としては1カ月くらいとされています。
その間は、少食で豊富な栄養バランスを考えたメニューにするということです。
停滞期のストレス緩和の方法として、幸せホルモンと呼ばれている「セロトニン」を分泌させるのが望ましいでしょう。
中でも、大豆製品やバナナにはセロトニンの元となる「トリプトファン」が豊富に含まれています。
積極的に摂取するとよいでしょう。
また、セロトニンは精神的にもよい分泌物で、趣味や娯楽などで心から愛してやまない対象へ没頭している時に自然と分泌されます。
承認欲求や一時的な欲望に溺れず、自分一人でも十分に楽しめる対象を見出して、そこに時間を投入してみましょう。
ダイエットのためには、食事内容を変えることが大切です。
食事のメニューへ常に関心を寄せて、食材を選ぶことが成功につながります。
正しいポイントを押さえておけば、意外と簡単にできるのです。
ここでは、健康的なダイエットにするための必要な食材選びのポイントを紹介します。
通常であれば、炭水化物は体によくない印象を与えています。
炭水化物に含まれる「糖質」が、血糖値を急激に上昇させてしまう恐れがあり、糖を取り込もうとするため体重が増えてしまうからです。
では逆に一切炭水化物を摂取しなければいいのかというと、それもNGです。
運動や日常生活で使うエネルギーが不足してしまいます。
炭水化物は過剰に摂取しすぎず、適宜維持するように取り込むことが大切です。
脂質も、ダイエット中には避けたい栄養素と考えられますが、必ずしもそうではありません。
もちろん多く食事で摂取すると、体に脂肪がつきやすくなってしまいます。
実のところ、脂質は炭水化物、たんぱく質と並んで3大栄養素と呼ばれているほど大切なものなのです。
バターや油といった油脂類、揚げ物などは避けるというよりも、大量に食べないように控える意識が大切です。
おやつなどの間食は、1回約200kcalを目安にしましょう。
おやつや夜食など、朝昼晩の食事以外で間食するのはよくないイメージがあります。
つい摂取カロリーが増えてしまうので、太りやすくなるからです。
ただし、一概に間食は悪いことではなく、適度に間食したほうが気分転換にもなり、集中力を高め、仕事の効率化になります。
ご飯と並んでパンもすっかり日本の食卓に定着しています。
朝食はパン派という人も多いことでしょう。
出端、パンとご飯とを比較した場合、どちらのほうが太りやすいでしょうか。
白米よりもパンのほうが、食後の血糖値が上がりやすいとされています。
血糖値が上昇し出すと、ブドウ糖を中性脂肪に変換するインスリンが大量分泌されてしまうでしょう。
インスリンが分泌すると脂肪を蓄積しやすくなり、肥満の原因となってしまいます。
実は、パンのほうがご飯よりも太りやすいのです。
もし、ダイエットをしている場合には注意が必要です。
ご飯よりも太りやすいとされるパンでも、野菜を一緒に摂りやすいことがメリットになるでしょう。
ご飯でももちろん野菜・味噌汁などと一緒に食べる習慣がありますが、手軽さという意味ではパンのほうが一緒に食べやすいでしょう。
パンなら生野菜のサラダでも、あるいは挟んでサンドイッチにもできます。
適量を保っているのであれば、むしろパンのメリットを生かし、バランスのよい食事も可能です。
ダイエットを成功させる意味で、食事の習慣とルールはとても大切です。
毎日規則正しく食事をし続けることと、毎回の食事メニューをバランスよく考える必要があります。
日常生活ではさまざまなことが起こり、どうしても突発的にルールを変更する場合も考えられますが、できる限り決めた時間をルーティンとして続ける努力をしていきましょう。
また、近年では多くの人がスマホを見ながら食事する傾向があり、これだけは早めに辞めるよう意識を向けなくてはなりません。
現代病の1つと言ってもよいかもしれません。
食事の時間は、食事にだけ集中してゆっくりと時間を過ごすことで、ストレスも軽減されていきます。
スマホ中毒はダイエットに限らず、余計なストレスを増やす危険性があるでしょう。
また食事のタイミングやメニューと量も、計画的に進めていくことです。
ダイエットが必要な理由なども、必ず最初に考えて目標を作りましょう。
そこから逆算した毎日の食生活を考えることで、初めてダイエットに成功します。