スポーツトレーナーはトレーニングに関する専門的な知識を持ちながら各個人に最適なトレーニングを提案できる専門家です。
近年は仕事で座りっぱなしな人や休日は巣ごもりする人が多く、そんな人が健康管理をするためにトレーニングを始めようと思うことから、そのアドバイスができるスポーツトレーナーの需要は高まっています。
そんなスポーツトレーナーは名乗るだけなら特別な資格は必要ありませんが、実力を証明することや信頼を得るためには資格を持っておくことが望ましいものです。
そこで、この記事ではスポーツトレーナーの概要や職場などを見ながら名乗ることに相応しい資格について紹介していきます。
スポーツトレーナーになるためにある程度調べている人もいると思いますが、まずはスポーツトレーナーの基本的な部分と、なぜ資格の所持が望まれるかという理由について見ていきます。
現在の日本におけるスポーツトレーナーという名称は広い意味で使われる言葉になっていますが、近年でスポーツトレーナーと言われる場合はスポーツ選手に限定せず、身体づくりや健康管理など広い範囲でトレーニングをする人をサポートする職業になっています。
指導については効果的なトレーニングの仕方やトレーニング機材の使用法、トレーニングメニューの作成や食事・栄養に関することなど多岐にわたるものです。
人によって体格や元々の体力、運動・食事・睡眠時間などが異なってくるため、それぞれに合わせた指導が必要であり、そこにはスポーツトレーナー自身の知識や経験が活かされることになります。
広い意味で使われるようになったスポーツトレーナーですが、この職業では特に規定が定められておらず、必ず資格が必要なものではありません。
しかし、スポーツトレーナーとして何かしらの職場で働くためにはトレーニングに関連する資格を取得していることが望ましいと言えます。
たとえば、長らくスポーツ選手として活躍した人が現役引退後にスポーツトレーナーになる場合は、自分が指導された経験や実感としての知識があるため、資格が無くても指導への説得力が出てくるかもしれません。
一方で、一般の人で少なからずスポーツ経験がある人がいきなりスポーツトレーナーを名乗ったとしても、目に見えた実績や経験がなければ利用者にとっては、怪しく見えてしまうものです。
近年では専門書やネットで詳しい知識を得ることも可能ですが、自分以外の人にそのことを説明する立場になるためには、正しい知識や実力を証明しておく方が圧倒的に信頼を得られます。
特に体を痛める可能性もあるトレーニングでは、利用者に対する指導の責任は大きなものがあります。そのことから現代で一からスポーツトレーナーを目指していく場合はトレーニング関連の資格取得をしておくべきなのです。
スポーツトレーナーになるためにトレーニング関連の資格取得を考える場合は、資格試験を受けるまでの学習方法について決めなければいけません。
ただ、資格取得者自身の現状から学習できる場というのは限られるので、現在の生活リズムを崩さないような学習方法を選択した方が良いものです。
トレーニング関連の資格の中には医療・体育系の専門学校や大学で行われる講義を受講することが条件になっているものもあり、学習できる場としては総合的な知識が得られる場所です。
しかし、社会人として働く人や家庭を持つ人にとって、入学しながら学ぶというのは非常にハードルが高くなっています。
近年では働きながら通える学校や一部の講義だけ受けられるなどの特別な措置もありますが、両立するのは難しいところです。
教室・スクールは専門学校・大学とは異なり地元のカルチャーセンターや指導員の自宅、借りたスペースなどで行われるもので、通いやすさで言うと専門学校・大学よりも上になります。
そんな教室・スクールの中でトレーニング系の講座は、近年の需要もあることから、一定数の講座が開講されているジャンルです。
しかし、内容としてはトレーニング方法などの実践的な指導が多く、資格取得のための座学を含めた講座となると、ゼロではないものの限りなく少なくなってしまいます。
資格取得が通える範囲内に該当する講座があれば直接的な指導が受けられるので、学びやすさはありますが、その講座を見つけるまでが難しいものです。
通信講座は基本的に自宅学習できるもので、資格取得のために紐づけられた講座も存在することから、上記の2つよりも学びやすい環境になっています。
時間と場所を選ばないことは社会人や家庭を持つ人にとって隙間時間で学べるというメリットであり、現在の生活リズムを崩すことなく続けられる可能性が高いものです。
教材が届いた後は完全に自分で勉強を進めていかなければならないので、しっかりとした計画を立てる必要はありますが、学びやすさや講座の探しやすさで見ると一番おすすめできる学習方法です。
トレーニング関連の資格を取得して、晴れてスポーツトレーナーと名乗れるようになった後に働ける職場としては様々な候補があります。そんな資格取得後の職場の候補とその仕事内容を見ていきます。
スポーツトレーナーが最も活躍する場はスポーツジムやトレーニング施設であり、スタッフとして入りながら利用者の要望に合わせてトレーニング方法などを考えていきます。
ジム関連の施設は数多くあることから、募集さえあればすぐ働ける場であり、入り口の広さから働く人が多くなっています。一方で、資金面や場所の確保ができれば、個人でジムを開講することも可能です。
施設の規模は大きな施設以外にも自宅の一部屋やマンションの一室を借りての運営も可能です。
トレーニング機材は高価なものになりますが、機材を使わずできるトレーニングを望む人のように、利用者の限定により必ずしも機材がいるわけではありません。
学べる場所でも書いたように地元のカルチャーセンターなどで教室・スクールを開く、そこで講師として働くことも選択肢の一つになるものです。
スポーツジム・トレーニング施設では、利用者がある程度自分で行う途中でアドバイスを求めることが多いですが、教室・スクールはより初心者や軽いトレーニングを求める人が多くなるため、模範的な動きを交えて指導していくことになります。
また、次のスポーツトレーナーを育てるための講師として教室・スクールを開講することも可能であり、資格取得の補助的な立場として自分が身に付けた勉強法や注意点などを教えていきます。
こちらはスポーツトレーナーとして指導するわけではありませんが、スポーツやトレーニングに必要なものを売っている店舗の店員としても、身に付けた知識は活かせます。
お客さんからの質問へ的確に答えられるのはもちろんのこと、商品のポップ表示にもアドバイスを入れながら書けるため、売り上げへ貢献できる可能性もあるものです。
直接的に指導できないのは勿体ないと思うかもしれませんが、詳しい知識がある人がいることは店舗側にとって心強いもので、評価の高い人物になります。
スポーツトレーナーになるために様々な準備を進める中で、自分がスポーツトレーナーに向いているかという点が不安になる人もいると思います。
前提としてスポーツやトレーニングに興味があっても実際に利用者へ指導することになると、それ以外の部分で向き不向きはあるものです。
まず、人の話を聞くのが得意な人には向いているものと言えます。スポーツトレーナーはいずれの職場で働く場合も、利用者を中心に指導やアドバイスをしていくので、そのために利用者の情報を集めなくてはいけません。
そこで聞き取りが雑であったりすると、ケガに繋がる可能性も出てくるので、相手が話しやすい雰囲気や質問の仕方がわかっていると有利になります。また、誰かを応援することが好きな人もスポーツトレーナー向いていると言えます。
トレーニングを続ける中でキツくなったり、成果が目に見えなかったりすると、やっている側のモチベーションは下がるもので、それが原因で辞めてしまう人もいるものです。
そんな時、良い点を褒めたり、声をかけてあげたりできると、がんばるきっかけや続けるモチベーションに繋がる可能性があります。
単に効率的な方法を指導するだけでなく、利用者に寄り添う気持ちが持つことがスポーツトレーナーに向いている要素になるのです。
ただし、この2つは意識的に改善できるので、現時点でないからといって向いていないと諦めなる必要はありません。
スポーツトレーナーとしての知識や実力を証明できる資格には様々な種類があり、発行する協会によって内容も少しずつ異なるものです。そんなスポーツトレーナー関連の資格の中でよく挙げられる3つの民間資格について見ていきます。
トレーニングサポーター資格は日本生活環境支援協会(JLESA)が発行しており、トレーニング器具の使い方やトレーニング前後の食事法などトレーニングの基礎知識があることを認定する資格です。
近年のスポーツトレーナーが指導する対象となる身体づくりや健康管理がしたい人へ向けたトレーニング法について知識や実力を証明できるものになっています。
受験資格 | なし |
---|---|
受験料 | 10,000円(税込) |
受験申請 | 公式サイトから申込 |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
試験日程 | 2ヶ月に1回ペースで開催(年度による) |
筋トレインストラクターは日本インストラクター技術協会(JIA)が発行しており、筋肉を鍛えるために必要な運動や道具の活用など効率的に指導できることを証明する資格です。
こちらはトレーニングの中でも筋トレを中心にした知識や実力を証明できるため、身体づくりがしたい人への指導に適しています。
受験資格 | なし |
---|---|
受験料 | 10,000円(税込) |
受験申請 | 公式サイトから申込 |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
試験日程 | 2ヶ月に1回ペースで開催(年度による) |
筋トレスペシャリスト資格は一般財団法人日本能力教育促進協会(JAFA)が発行しており、筋トレに関するトレーニング法や食事指導について広くアドバイスできることを証明する資格です。
こちらも筋トレに重点が置かれており、セルフトレーニングへのアドバイスもできることから教室・スクールなどでも活かせるものです。
受験資格 | 協会指定の講座に申し込むこと |
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受験料 | 34,100円(税込)もしくは4,980円/月(資格取り放題プラン・税込) |
受験申請 | 協会指定講座のホームページの申込から |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 正答率80%以上 |
試験日程 | カリキュラム修了後、随時 |
先に紹介した3つの資格は全て民間資格となっており、指定講座の受講から試験を受けるまで時間や場所を指定されずに資格取得できるものです。その中で敢えて1つおすすめ資格を選ぶなら基礎的な部分が学べて総合的にトレーニングの知識が身に付く「トレーニングサポーター資格」になります。
トレーニングサポーター資格は受験資格を特に指定していないため、自分に合った教材や講座を選んで勉強を進められるのも良いところです。
もしもトレーニングサポーター資格の試験勉強の教材選びに迷っている場合は「SARAスクールジャパン」もしくは「諒設計アーキテクトラーニング」がおすすめの講座になります。
その理由は二つの通信講座はトレーニングサポーター資格を発行する日本生活環境支援協会より認定校の証明を受けているからです。二つの通信講座で用意されているカリキュラムを進めれば試験に対応した勉強ができるだけでなく、通常の受験よりも有利になる部分があります。
SARAスクールジャパンのトレーニングサポーター資格に関連した勉強ができる講座としては以下の2つのコースがあります。
SARA School JAPAN | 筋トレ基本コース | 筋トレプラチナコース |
---|---|---|
受講料 | 59,800円 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | |
添削回数 | 5回 | 5回+卒業課題1回 |
資格試験 | 公式サイトで各自申込 | 免除(課題提出のみで卒業と同時にトレーニングサポーター資格と筋トレインストラクター資格を取得) |
認定試験受験費用 | 各資格10,000円(税込) | 免除 |
内容としては先に紹介した筋トレインストラクター資格の試験でも使える教材とカリキュラムが含まれています(こちらの資格についても協会認定です)。
そして、プラチナコースにある特典として、卒業課題提出のみでトレーニングサポーター資格と筋トレインストラクター資格を取得できるというものがあり、このコースでは本来の試験の受験費用をプラスするだけで試験免除できるというお得なものになっています。
ただし、トレーニングサポーター資格のみの取得で考えると、筋トレインストラクター資格分の受験費用を払う必要があるため、複数の資格は必要ない場合は基本コースでも十分なものです(その場合は講座とは別に認定試験に申し込む必要があります)。
受講期間は1日30分の勉強で6ヶ月が想定されていますが、勉強時間が確保できれば更に早い取得も可能で、公式の想定では最短2ヶ月取得も可能となっています。
諒設計アーキテクトラーニングのトレーニングサポーター資格に関連した勉強ができる講座としては以下の2つのコースがあります。
諒設計アーキテクトラーニング | 基本講座 | スペシャル講座 |
---|---|---|
受講料 | 59,800円 分割:3,300円×20回(初回4,276円) | 79,800円 分割:3,800円×24回(初回3,891円) |
受講期間 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | |
添削回数 | 5回 | 5回+卒業課題1回 |
資格試験 | 公式サイトで各自申込 | 免除(課題提出のみで卒業と同時にトレーニングサポーター資格と筋トレインストラクター資格を取得) |
認定試験受験費用 | 各資格10,000円(税込) | 免除 |
講座の概要としてはSARAスクールジャパンと同様になっていますが、使用される教材やカリキュラムは違うものになっています。
認定講座であることは双方変わりないので、公式サイトの情報や資料請求で確認して自分に合うと思う方を選ぶと良いものです。
身体づくりや健康管理のためにトレーニングを始める人をサポートするスポーツトレーナーは名乗ること自体は特に条件はありませんが、実力や信頼の面でトレーニング関連の資格を所持しておくが良い職業になります。
それを踏まえて資格取得を目指すなら通信講座を利用すれば忙しい中でも勉強がしやすく、数ある資格の中で日本生活環境支援協会の「トレーニングサポーター資格」が基礎的な要素が学べることからおすすめです。
そして、そのトレーニングサポーター資格は「SARA School JAPAN」か「諒 設計アーキテクトラーニング」であれば協会認定講座として学びやすいだけでなく、資格免除などの特典を受けられるものです。
スポーツトレーナーとして就職する履歴書に書くためや知識がある証明をしたいと考えている人はぜひ上記の資格と通信講座を検討してみてください。