筋トレは決して短時間で効果を出すことはありません。
一時的にトレーニングした部位の筋肉がパンプアップした状態に肥大はするものの
、定着させるためには長い期間をかけてじっくりと続けるしかありません。
そのためにも、筋トレには習慣化が欠かせないのです。
筋トレをおこなうと健康維持・促進にも効果的です。
筋肉の役割は、人体を動かすためにあるのは当然ながら、内臓機能をサポートする大切な役割もあります。
適度な筋トレを習慣化していれば、心血管疾患・がん・糖尿病のリスクが低くなるという報告が研究結果でも明らかになってきました。
筋トレを継続すれば、健康維持やダイエットに成功し、美肌になれる効果も期待できるでしょう。
ただ、これらのフィジカル上の役目だけに限らず、1つのものごとを長く続けられる自信にもつながるのが大きいことではないでしょうか。
トレーニングの成果は、続けることで徐々に見た目でもわかり自信が持てます。
成果が目に見えることで気持ちも前向きに捉えられるようになり、以前よりも積極的に行動できるようになるでしょう。
精神的な意味でも成長できます。
せっかく理想の体を作ろうと筋トレを始めたのに、三日坊主で終わってしまう人がたくさんいます。
理由はとてもシンプルで、続けるための習慣化ができていなかったからです。
ここでは、筋トレを習慣化できない理由について紹介していきます。
筋トレを習慣化できない理由として、モチベーションに依存しすぎる場合があります。
人というのは基本的に、楽をしたいと考えるものです。
そのため、最初のモチベーションのままで筋トレを続けるのは、意外と辛くなって途中で止めてしまいます。
最初は誰でもやる気があるのですが、長期間その思いをし続けることができません。
日々の忙しさや他に楽しい娯楽などがあれば、そっちへ気持ちが傾いてしまいます。
このように感情やモチベーションで始めても、それを習慣化するためには、特別に仕組み作りをしなくてはなりません。
つまり、モチベーションに関係なく継続できる環境を作って当たり前にすることです。
筋トレを成功させるためには習慣化することが必要だと、自分でも頭では理解しています。
しかし、目的と手段が曖昧になりすぎて、単に習慣化することだけに執着してしまうと続かなくなります。
自分がなぜトレーニングをしたいと考えているのか、もう一度確認しておく必要があります。
筋トレをして成果を出した先に、何が見えるのでしょうか。
他のスポーツ競技のためにやるというのなら、それも1つの目標になります。
あるいは、憧れの対象がいて、その人の影響が強いという場合なら指針になるはずです。
しかし、単なる健康維持という理由だけでは、きっと続きません。
そもそも、筋トレそのものを心から愛して取り組みたいと考えているかが問われます。
ものごとが面白くなくなり飽きてしまう人の多くは、最初からその対象に愛情を持っていません。
筋トレを続けた後に、自分はどうありたいのかを見つけてみましょう。
筋トレを習慣化できない理由は、成果が出るまでの時間が苦痛に感じるからでしょう。
筋トレは成果が出るまで時間がかかり、1週間くらいでは体の変化はほとんど感じません。
多くの人が辛いと感じて、その後のモチベーションが失せてしまうからでしょう。
せっかく始めたのに成果がわからず途中でやめてしまいます。
筋トレの成果が出る期間は、内容や個人差にもよりますが、平均3ヶ月くらいです。
体に変化が出てくるまでの期間は、ただひたすら続けるしかありません。
続けるための仕組みを構築する必要があるでしょう。
筋トレを習慣化できない理由として、仕事などの都合で忙しく時間がない場合もあります。
仕事・家族との時間・趣味などやることが多い人は、優先順位として後回しにしがちです。
どうしても筋トレは、最優先事項とまではいかないので、それ以外の大事なことに時間を費やして終わってしまうからでしょう。
筋トレは明日に回そうといった気持ちを繰り返し、結局やらずに挫折してしまうのです。
まずは、後回しにするという習慣を断ち切り、週1回でもいいので、筋トレの予定を優先に入れておくようにしなくてはなりません。
筋トレを習慣化できない理由として、完璧にやろうと思い込みすぎてしまうからです。
筋トレを本格的に始めると、正しいフォームや食事・サプリメントのこと、睡眠など課題が多くあります。
真面目な人ほど完璧にやりたいと思い始め、気をつかいすぎるのが特徴です。
その結果、心身ともに負担となり、途中で挫折してしまいます。
最初はかじる程度でも構わないので、全てを完璧にやろうとしないほうがよいでしょう。
なによりも続けることに着目するべきです。
筋トレを習慣的に長期間続けるには、はっきりとした目標設定が必要です。
それでは、目標を立てながら筋トレをすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
目標とは最終的にたどり着きたい場所・ゴールのことです。
ゴール地点で、自分がどのような状態になっていたいのかが分わかっていなければ、そこへたどり着くためのアプローチ方法も決めようがありません。
例えば、オリンピックに出場したい夢があるのに、どの競技で出場したいのかがわかっていない人に、出る幕など一生訪れることはないでしょう。
具体的な出場競技があり、成績や成果を評価し、条件をクリアして初めて夢が叶います。
ゴールがないと無駄な寄り道や迷走ばかり重ねてしまい、ただ時間を無駄に費やしてしまうだけです。
目標を立てることで、より効果を期待できます。
筋トレの目標設定をしておくことで、モチベーションの維持がしやすくなります。
目標がない状態で続けようとしても、漠然としているので自然とモチベーションが保てなくなっていきます。
ゴールまでに到達するには、後どのくらいの努力や時間が必要かといった詳細が明確にできるため、多少の苦しい状況でも頑張って乗り切ることができるようになります。
筋トレの目標設定をすれば、その時々で達成感や小さな成功体験ができます。
決めたメニューを守ってゴールに向け、毎日ひとつずつメニューをクリアしていくので、小さな目標を段階ごとに達成できます。
そのたびに、ちょっとした達成感・成功体験を味わうことになり、次へのやる気が湧いてくることでしょう。
筋トレを効果的に成功させるために、しっかりと目標設定をすることが重要です。
しかし、具体的に目標設定するための方法がわからないという人もいるでしょう。
ここでは、筋トレでの目標設定の立て方についてのポイントを解説していきます。
まず最初に気をつけておきたいポイントは、達成可能な範囲での現実的な目標を決めるということです。
目標を大きく掲げることも重要なのですが、それはもう少し先の話だと考えてください。
とにかく習慣化して続けるには、自分が実現可能な範囲からややレベルを上げていくという方法がベストです。
具体的な数値などは現状の自分から目測して、達成可能な数値などを打ち出し、そこを目指して地道に繰り返すことが重要です。
目標達成のためには、途中での中間目標を設けることが重要です。
最終的な目標達成へのマイルストーンを仕組んでおくことで、その都度のモチベーション維持にもつながります。
例えば、フルマラソンの42.195kmを走りたい夢があるのなら、中間目標をいくつか設け、10kmマラソン、ハーフマラソン、そして最終的目標といった区切りを作りながら、段階を追ってトレーニングします。
意義のある目標を設定し、達成に向けた必要なステップを考えるということです。
筋トレの目標を立てる際は、「SMARTの法則」を意識するとよいでしょう。
SMARTとは頭文字を取った造語ですが、ビジネスシーンでは有名になっています。
Sは「Specific(具体性)」、Mは「Measurable(計測可能性)」、Aが「Achievable(実現可能性)」、Rが「Relevant(関連性)」、Tは「Time-bound(明確な期限)」です。
これらの5つの要素を見ると、常に数値を設定しその時の自分の現実を意識しながら、足りない部分を補うための立て直しを繰り返して、自分にとって適切な方法を編み出すことができます。
筋トレの目標設定では、期間を意識することが重要です。
先述したように、昨日今日で直ぐに効果が出る筋トレなど存在しません。
マイルストーンを置きながら、そこに向けての具体的なメニューを決めるということです。
どうしても、中長期を見据えて考えなくては実現しないでしょう。
1年以上先の自分の姿を想像して目標を立ててください。
その上で、中期として2~6ヶ月の自分、短期であれば1週間~1ヶ月後の自分です。
そこまで考えれば、1日におこなうべきトレーニングメニューもわかってきます。
目標設定において意外と侮られやすい行動は、イラストや写真などを自分の近くに貼るといった行為です。
常にビジュアルを意識して、目に見えるような工夫をしましょう。
理想とする体型イメージはどのような姿なのか、そのイメージ像を書籍や雑誌、その他の媒体から写真やイラストをコピーして、自分だけが眺められるような工夫をすることです。
有名人やタレントなどのフォトが一番扱いやすいでしょう。
潜在意識にまで落とし込むにはイメージの刷り込みがとても重要で、ビジュアルは意識改革にもなります。
騙されたと思ってやってみると、意外にも効果が期待できる方法です。
何気なく体の変化を見ているだけでは、なかなか自覚しづらいものです。
筋トレによる変化は急激にはやってこないので、日々のモチベーションを上げるためにも、定期的に自分の体を測定することで面白さがわかってきます。
体脂肪率、筋肉量の測定など、客観的にモニタリングをしましょう。
また、自分のタスクがどれくらい達成できたのかはチェックし続けたほうがよいので、「筋トレ手帳」「筋トレノート」のようなものを作り、コツコツとその日の成果を数値で書いてみたり、感想や課題なども率直に書く習慣を持つと効果がわかってきます。
後々、その記録を読み直してみると、自分がどれくらい成長したかを実感できるでしょう。
筋トレを長く続けるためには、途中で放棄しないように、妨害や甘い誘いに乗らない心構えと工夫をしなくてはなりません。
それくらい、到達したい目標のほうが魅力的でなくては、やっていく意味がなくなってしまうでしょう。
まずは、怠惰な気持ちに陥らないために、普段からどのような点に注意すればよいのでしょうか。
ここでは、筋トレの目標達成のための普段からの工夫やコツを紹介します。
筋トレと聞けば、どうしてもヘトヘトに疲れるまで追い込まないと効果が出ないものと思われがちです。
しかしそうなると辛さのほうが上回ってしまい途中で投げ出してしまいます。
まずは体力に応じながら、適切な時間や回数ではじめましょう。
毎回ヘトヘトになるまで運動をしても、楽しさが半減していくようだと精神的にも辛くなりやすくかえって逆効果です。
モチベーションを維持することを第一優先にし、達成可能な形式で段階を追ってみてください。
たとえば、全力でフルメニューを制覇するよりも、曜日を決めて種目を特化してやるというようにです。
とくに筋トレ初心者におすすめな方法は、1セット10回のルールです。
全てのメニューを一度に筋トレをやろうとしても、これは意外と大変な作業になってしまいます。
飛躍的に伸ばすことは難しいものです。
まずは、自分が一番気になっている部位だけを重点的にし、そこに効くようなトレーニングを1種目決めて10回を毎日続けるという方法でやってみましょう。
手応えを感じてきたら、徐々に3セット、5セット、あるいは1セット15回、20回と段階を踏んで増やしていきます。
1ヶ月も継続すればトータルで約300回になり、半年後には1800回に到達しているはずです。
筋トレは自分との闘いというイメージが先行しがちです。
でも意外と他人に見られている意識を持つほうが、モチベーションアップにつながることがあります。
性格にもよるので必ずとはいいませんが、できれば、一緒に頑張ってくれそうな筋トレ仲間を持つとよいでしょう。
お互いにモチベーションを上げたりトレーニングに取り組むことで、情報交換ができるのでおすすめです。
ジムに通う人ならその中で見つけられるかもしれませんし、周辺に筋トレに興味ある知り合いがいたら、誘ってもよいのではないでしょうか。
筋トレの目標達成のために欠かせないことは、定期的に見直して改良も加える意識です。
ある程度のトレーニングを重ねてくると、自分の身体の特徴や筋肉の状態がつかめてきます。
筋トレを始めた当初と比べて変化が見えてきたら、最初に設定した目標にこだわる必要はありません。
余裕があるものと考えたら、トレーニング内容を追加・変更するとよいでしょう。
逆に、厳しくて辛いような場合も、内容の変更や量を減らすなどの工夫を加えることで、新しい目標設定となっていきます。
筋トレの目標達成とモチベーション維持のためには、小さなご褒美も設定すると効果的です。
中間目標を達成した段階で、その都度自分にご褒美をあげるようなルールにしてみましょう。
すると、次の目標に向けての意欲が湧いてくるものです。
ご褒美の内容はなんでも構いません。
好きな食べ物、欲しい服やモノを買うといった些細なことでよいでしょう。
ただし、目標を達成するまでは、それらの欲求を極力抑えてトレーニングに勤しむことがポイントです。
大げさなご褒美にすると現実性がありませんが、実現しやすいご褒美なら多少の我慢もできるでしょう。
目標達成して筋トレの成果を表すためには、ただトレーニングをしているだけでは実現できません。
日頃の筋トレと一緒に、十分な食事と休養をする必要があります。
タンパク質を豊富に含んだ食事を心がけ、ビタミンやミネラルも必要です。
また、休養も無視せずしっかり取らなくてはなりません。
休息をすることで筋肉疲労が回復しさらに成長します。
適切な休養をしなければ、次のトレーニングの時に前回の疲れを引きずってしまい、ケガのリスクを高めてしまいます。
上級者になればなるほど、トレーニング以外での普段の生活サイクルやルーティーンを大切にしています。
筋トレの目標設定とモチベーションの維持は、それなりに努力も必要なので簡単ではありません。
しかし、実践しながらコツを掴んでしたたかにやっていけば誰にでも乗り越えられます。
明確な目標設定をして進捗記録をし、トレーニングできる仲間を意識しながら、バリエーションを変えてみることやご褒美をその都度与えるなど、やり方は自分なりにアレンジも可能です。
なるべく毎日ポジティブな気分になれる環境を作ることも忘れてはなりません。
これらの複合的な組み合わせによって、目標は達成していくものなのです。
本当に筋トレを継続していきたいと心から願っているのなら、努力した分だけ必ず結果として見えてきますので、自信を持って取り組んでみてください。