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筋肥大とは?筋肥大の促進ポイントとうまくいかない時の原因!

筋トレが好きな人にとっては、鍛えるほど筋肉が大きくなる手応えがあることに魅力を感じているはずです。
筋肥大こそ成果としてわかりやすい目安ではないでしょうか。
高い強度でトレーニングをしながら、休息や栄養補給も大切なルーティンとなります。
ただし、あまり過剰に鍛えることや、栄養不足、ストレスなどは筋肥大しない原因どころか、体調そのものに影響が出てしまうでしょう。
人体のメカニズムを理解しながら、自分にあったトレーニング方法や生活習慣を保つようにしましょう。
筋トレ愛好家なら、筋肥大についてしっかり理解しておくことです。
本記事では、筋肥大についての特集をします。
筋肥大するメカニズムや促進のためのポイント、日常生活での注意点、NG事項などを紹介する内容です。
筋肥大のメカニズムやポイントを理解しながら、効率よくトレーニングしていきましょう。
筋肥大とは?筋肥大の促進ポイントとうまくいかない時の原因!

目次
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筋肥大の定義

筋肉とは筋線維と呼ばれる細い筋細胞の束で構成されています。
トレーニングをすると、その箇所の筋線維が大きく成長し体積の増加が見られるのです。
これを筋肥大と呼んでいます。
筋肉には身体を支え、四肢を動かし、熱を放つといった役割があり、寝たきりや骨折などの理由で一定期間使わなくなると、機能が低下してしまうでしょう。
理由はどうあれ、もし筋肉が小さく凝縮したら、大きく成長させるよう努めなくてはなりません。
適度にトレーニングをすることや日常運動をおこなうことで、筋肉にストレスがかかります。
すると、タンパク質の合成・分解が同時に起こりますが、分解よりも合成されたタンパク質の量が上回ってくれば、筋線維が太く筋肥大するようになってきます。

筋肥大していく仕組みとは

筋肉は鍛えることで成長し大きくなります。
では肥大化するにあたって、どのようなメカニズムになっているのでしょうか。
ここでは、筋肥大の仕組みについて解説していきましょう。

2-1リボソームでアクチンとミオシンが合成される

筋肉が大きくなる主な理由は、筋肉を構成する筋線維に「アクチン」と「ミオシン」というタンパク質がたくさん合成されるからです。
規則正しくトレーニングを続けていけば、筋線維の中でタンパク質を合成する器官の「リボソーム」が増えます。
アクチン、ミオシンはリボソームにて合成され、筋線維が太く大きくなるからです。

2-2サテライト細胞が筋肉を修繕をする

筋線維を増やす仕組みとして、新しい筋線維を生成する幹細胞「サテライト細胞」によるところが大きいでしょう。
サテライト細胞とは、筋線維の外側にあり、トレーニングで損傷した筋肉部位の修復・再生をする機能を持っています。
負荷がかかり高い強度のトレーニングをするほど、筋肉へ刺激や負荷を与えます。
すると、損傷し疲労した箇所にて、サテライト細胞が分裂を起こして融合したり、新しい筋線維を生み出してくれるのです。
筋線維全体数が増えるので、外見的にも大きく発達するのがわかります。

2-3速筋線維を積極的に動かすと太くなる

速筋線維を素早く動かすことで、筋肥大に役立ちます。
実際の見た目が白っぽいことから「白筋」とも呼ばれている部位です。
筋肉の種類は、大別すると「速筋線維」と「遅筋線維」の2種類があります。
速筋線維は、素早く収縮する際に作用する筋肉で、瞬発力やパワーを使う運動で活躍する筋肉です。
瞬発力はあるものの持久力がなく疲れやすいのが欠点とされています。
遅筋線維と比較すると太くなるのが特徴です。
効率よく速筋線維を鍛えるには、無酸素運動による負荷をかけると効果的だとされています。
短時間で少ない回数でも疲れる重量に設定しておこなうのがポイントです。
筋線維が傷ついて修復される際に、筋肉が次第に大きくなります。

筋肥大を呼び起こすためのポイント

効果的に筋肥大を起こさせるためには、具体的にどのようなトレーニングや行動をすればいいのでしょうか。
実践できる内容かどうかが問われることでしょう。
できるだけ多くの筋線維を動かし、成長ホルモンを分泌させるためのトレーニングが必要です。
では、筋肥大に効果的なトレーニングでのポイントを解説していきましょう。

3-1可能な限りの高い負荷でトレーニングする

筋肥大を目指すのなら、高重量なトレーニングを導入することです。
軽い負荷での長時間トレーニングを続けても、なかなか筋肥大は見られないでしょう。
実はその逆のスタイルで、10回できるかどうか程度のきつい負荷をかけながら、短時間のトレーニングをします。
強度の高い負荷により成長ホルモンが増加して、筋肉の発育を促してくれるからです。

3-2短めなインターバルを繰り返す

筋トレでは途中の休憩(インターバル)も必要です。
筋肥大を目的にするのなら、インターバルは短めに取ることで成長を促してくれます。
筋肥大に必要な成長ホルモンの分泌で、乳酸が血中から減少するのを抑制する効果があるからです。
1セットで約30秒〜1分程度のインターバルにするとよいでしょう。
また、疲労が完全に抜ける前に次のセットに入るようにします。

3-3スロートレーニングを導入する

スロートレーニングを取り入れてみましょう。
とくにジムにいかない自宅トレーニングを中心にしている人におすすめします。
スロートレーニングとは、筋肉へ力を入れた状態で長く保ちながらゆっくり筋トレする方法のことを指します。
基本動作としては、3〜5秒かけて繰り返すものです。
例えば、腕立て伏せやスクワットなどのメニューで、スロートレーニングを導入するというのが効率的でしょう。
筋肉を休ませずに力を入れ続ける意識をするのがポイントです。

3-4長い目で計画していく

一時的なパンプアップはすることがあっても、筋肥大が1回のトレーニングで実現することはありえません。
最低でも3カ月、もしくは4カ月以上続けた時点で、やっと兆候が見えてきます。
また、休息日もしっかりと設けて取る必要があるので、週2〜3日を目安にしながら規則正しく筋トレをしていくことになるでしょう。
どうしても週4日以上多くやりたいのであれば、トレーニングメニューを考えて部位を分けながら進めていくことです。
筋肥大が現れるまでは気長に計画的におこなってください。

筋肥大しない場合の着目点

筋肥大までには多少の時間がかかります。
しかも、いつ効果が出てくるのかは個人差がある点も忘れてはなりません。
正しい食事をしながらトレーニングを繰り返しているのに、筋肉がつきにくいケースもあるようです。
もし筋肉が大きくならない場合には、どのようなところに着目すればいいのかを解説していきましょう。

4-1筋肥大しにくい人の特徴は

筋肥大の効果が見られない場合には、以下のような理由が考えられます。

● 遺伝的要因によるもの
● 栄養不足によるもの
● トレーニングメニューが不適合
● 有酸素運動に偏りすぎている
● 休息が不足気味

実は遺伝子によって筋肉の成長へ影響を与えます。
筋肉が簡単に成長する人、しない人は意外といるものなのです。
まずは適切な栄養が必要で、タンパク質を十分に摂取すること、それに加えて炭水化物や脂肪もエネルギー源も意識して摂取することを考えてみましょう。
その上で、適切なトレーニングかどうかもチェックします、
筋肉が成長しづらくなります。
重量やセット数などが適切であるかです。
さらには、決まったトレーニングルーチンを繰り返すだけではなく、バリエーションを変えてみるのも効果的です。
また、有酸素運動が適切かどうかもチェックしましょう。
あまり必要以上におこなうと、かえって筋肉の成長を妨げるからです。
バランスの取れたトレーニングプログラムを確立しましょう。
そして、十分な休息と睡眠はされているでしょうか。
疲れた筋肉を修復するには休息が大切です。
休息と睡眠を疎かにすると、回復できず成長が妨げられます。
これらの各要因が組み合わされて、初めて筋肉へ効果が現れるのが鉄則です。
つまり、トレーニング内容や生活習慣を見直すことが大切になるでしょう。

4-2食事メニューを改善する

食生活の改善は重要です。
現在どの程度のカロリー摂取なのかを計算してみましょう。
同時に栄養バランスも計算してみます。
三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)が理想どおりに摂れているでしょうか。
農林水産省で決められた目安では、成人男性で身体活動量が低い人は2,200kcal前後、身体活動量が普通以上の人は2,400kcal〜3,000kcalを必要とするようです。
成人女性の場合は、身体活動量が低い人で1,400kcal〜2,000kcal、普通以上ある人なら2,200kcal前後とされています。
仮に食が細くてカロリー摂取できていない場合、食事回数を増やしてカロリーの総量を増やしてみましょう。
もちろん、栄養バランスを考慮しながらです。
必要に応じてプロテインなどサプリメントも活用してみましょう。
また、腸内環境を整えると効果が期待できるそうです。

4-3トレーニングメニューを改善する

いくら鍛えても筋肉が太くならずに悩んでいるようなら、メニューを工夫することで変わるかもしれません。
そのためには、無酸素運動を中心にしてみることです。
バーベルやダンベルを使用するフリーウエイトトレーニングが効果的とされています。
筋肉へのアプローチが強くて多くの筋肉を動員させ、筋肥大が期待できるでしょう。
負荷や回数に注意しながら、1セット10〜12回で限界に近くなる重量に設定します。
最終的に筋肉を追い込む強度が必要で、基本的に1種目3セットを短めにおこないます。
部位としては、胸・背中・脚など大きな筋肉が中心です。

4-4休息内容を改善する

筋トレには休養も欠かせないルーティンです。
毎日筋トレをして焦っても、筋肉の回復ができなければ反対に筋肉量が減少します。
それに疲労の蓄積でケガをする危険性が高まるでしょう。
トレーニングの基準日数は週3回を平均とします。
それで続けながら、疲れを感じる度合いによって週2回にするなど調整することです。
さらには、睡眠時間の確保が大切となり、毎日7時間以上を確保していきましょう。
それ以下になるようなら、睡眠の質を上げるのも方法の1つです。
就寝前の工夫次第でリラックス状態が作れます。
PCやスマートフォンの画面を避けて、刺激を与えないことも大切です。

筋肥大させるための日常ルーティン

筋肥大を目指すためには、トレーニングを含めたルーティンを考えなくてはなりません。
メリットを生かせるルーティンをどう組めて、実践していけるかがカギとなるでしょう。
そこで、筋トレのルーティンの組み方について解説します。
正しい組み方を決めて、理想の体を目指しましょう。

5-1週3回を目安に継続を優先したルーティンを決めること

トレーニングは週3回を目安に取り入れてみましょう。
どうしてもストイックな考えの人ほど、速やかに成功させたいという欲求が高くなり熱が入り過ぎてしまいがちです。
そのため、高頻度に筋トレの回数などを増やしてしまいます。
仕事や家事などの両立で忙しいことも考えれば、毎日やろうとしても結局無理が続いてしまいストレスのほうが上回ってしまうでしょう。
日常生活に支障をきたさない範囲を考えて、1週間に何回の筋トレが理想なのかを決定させることです。
できれば標準的な週3回を目指し、無理であれば週2回でも構いません。
とにかく継続させることを優先します。

5-2日毎のメニューを考える

筋肥大を目標にした筋トレであれば、頻度によってメニューの組み方はを変えてみるようにしましょう。
標準として週3回にするのなら、例えばこのようなメニューにしてみます。

● 月曜日は上半身のみ
● 水曜日は有酸素運動
● 金曜日は下半身のみ

単純なように見えますが、日毎にトレーニングメニューを変えて、集中しておこなうほうが効率的だからです。
どうしても熱心な人ほど毎回全身を鍛えようとしがちです。
それでは、疲労が回復せずオーバーワークになる恐れがあります。
オーバーワークが酷くなると、日常生活ですら身体が重く感じ不調が出てしまいかねません。
日毎に鍛える部位を変えながら、無理なくルーティンを繰り返すことで、計画的に進められます。
とくに筋トレ初心者の人ほど、続けられる計画を練っておきましょう。

5-3必ず休息日を入れる

筋トレといえば、自分を追い込んでいくハードなイメージがあります。
しかし、最初から無理に追い込むと限界が来てしまい継続するのがおっくうになってしまうでしょう。
怠慢さを防ぐには、必ず休息日を決めて休むことも大切です。
トレーニングで損傷した筋繊維を休ませることで、以前よりも筋肉が強靭になり大きく成長します。
休息日は必ず必要だということを覚えておきましょう。

筋肥大の逆効果になるNG行動

筋肥大を目指して筋トレに取り組んでいながら、効果を半減させるような習慣などを持っていませんか。
悪しき習慣を絶たない限り、筋肥大は期待できません。
筋肥大にとって逆効果になってしまう行動について解説します。

6-1夜ふかしは禁物

筋トレの効果を邪魔するのは夜ふかしなどの不規則な生活です。
睡眠は欠かせない重要なルーティンであるにもかかわらず、休息が取れてないと筋肉の修復が追いつきません。
それ以前に、睡眠不足はトレーニングの途中で体調を崩す恐れもあるでしょう。
できるだけ睡眠時間は7時間を確保するようにして、仮眠をするなど日中でも調整をしてください。
また、就寝前のスマホはNGです。
ブルーライトにより交感神経を刺激するので、良質な睡眠ができなくなります。
カフェインやアルコールの摂取もほどほどにしておきましょう。

6-2空腹時間が長すぎる

長時間空腹状態にはしないことです。
筋トレに関係なく、空腹になるとエネルギー不足に陥ります。
エネルギーがなくなると、肝臓にあるグリコーゲンという物質を使い活動エネルギーを補い始める仕組みです。
やがて肝臓だけではなく筋肉にあるグリコーゲンも消費することになるでしょう。
その結果、筋肉が痩せてしまいます。
多少の空腹はさほど影響ありませんが、長時間続く場合には、軽食やプロテインなどで空腹時間を減らす工夫をしましょう。

6-3喫煙や飲酒を辞めない

筋トレに悪影響を与える要因でも、喫煙と禁酒はとても厄介なものです。
タバコには一酸化炭素が含まれています。
これが、体内に増えてしまうと酸素供給が不調に陥り息切れを起こす原因になるでしょう。
筋トレ以前に健康にも悪いので、直ちに辞めることをおすすめします。
お酒の場合も、なるべく筋トレの後は控えることです。
睡眠不足や筋力低下にもなりかねません。
これらの悪習慣は常習化することや、多量摂取する恐れがあります。
少なくともタバコは吸ってもよいことは一つもありませんので、まずは禁煙から始めるほうが無難です。
どうしてもできないという人もいるようですが、それは誤解です。
就寝中に喫煙する人間などいないわけなので、吸わない時間に耐えられないわけはありません。
考え方次第ではないでしょうか。

6-4ストレスを溜めない

ストレスはなるべく溜め込まないようにしましょう。
ストレスへの耐久性は誰しも強くはありません。
強いストレスを感じた場合、コルチゾールというホルモンが分泌されます。
コルチゾールは筋肉分解を促進させる物質なので、せっかくトレーニングしても無駄になってしまうからです。
しかし、生きている以上は、大小限らず誰でもストレスを感じます。
完全に消し去ることは不可能です。
まずは、趣味や好きなことにも没頭し、ゆとりある暮らしを優先しながら溜め込まないようにしましょう。

まとめ

筋トレの醍醐味は、トレーニングを重ねると見た目で変化が現れ、徐々に筋肥大してくるのがわかることです。
努力した成果を見た目で確認できる達成感と、さらに続けてもっと向上させようとするモチベーションにもなるでしょう。
しかし肥大化するまでには個人差もあるので、習慣として実直にやり続ける時間の捉え方が大切です。
基本的には、筋肉が増え始めて筋肥大する時期は、トレーニングを開始して約1か月後からとされています。
やがて目に見えるくらい筋肥大してきたことを実感できるまでには、3か月後からが標準的です。
そうなるまで実直に、決められた習慣を繰り返して成果を期待できる心持ちがある人は、きっと筋トレに向いているタイプでしょう。
筋トレに挫折する人の多くは、成果がわからず継続する気持ちが萎えることによります。
まずは、成果をすぐに見たいという欲求を抑えて、日々スケジュールをこなしていく達成感の方に目を向けることが重要です。
決めたトレーニングメニューを完了させる楽しみ方を見つけ、規則正しく生活を繰り返すことによって、初めて成果が自ずとわかってきます。
食事方法や睡眠・休息のことも考慮しながら、楽しい筋トレライフを送ってください。

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