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猫の育て方アドバイザー資格

猫に関わる仕事の種類!資格なしでもできる?キャリアの流れを解説

「猫が大好きだから将来は猫と関われる仕事がしたい」「でも資格がないと難しいのでは」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。実は猫に関わる仕事には、国家資格が必要なものから、未経験でもチャレンジできるものまで幅広く存在します。本記事では、猫に関わる仕事の種類や必要な資格、キャリアの築き方について解説していきます。
猫に関わる仕事の種類!資格なしでもできる?キャリアの流れを解説

目次
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資格なしでもできる仕事の種類

猫と関わる仕事の中には、特別な資格がなくても始められるものがあります。経験を積みながら成長できる職種を紹介します。

1-1動物病院事務

受付業務や会計、カルテ管理などの事務作業が主な仕事です。医療行為以外の部分で病院運営を支えます。電話応対や来院された方への案内、入院中の猫のお世話なども行います。実務経験を通じて医療の知識も身につき、将来的に動物看護師を目指すきっかけにもなるでしょう。
また、予約管理やワクチン接種のスケジュール調整、診療費用の説明なども重要な業務です。緊急時の電話対応では、状況を適切に判断して獣医師に取り次ぐ必要があります。医療器具や薬品の在庫管理、診療室の準備や片付けなど、円滑な診療をサポートする裏方としての役割も大切な仕事となります。

1-2猫カフェスタッフ

店内で暮らす猫たちの健康管理や環境整備、顧客への接客が主な業務です。猫たちのコンディション管理や適切な触れ合い方のアドバイスを行います。衛生管理や清掃作業も重要な仕事の一つです。猫の性格や相性を理解し、快適な空間づくりを心がけます。
また、季節に合わせた室温管理や湿度調整、猫たちのストレスを軽減するための休憩スペースの確保なども大切な仕事です。多くの来店客と猫が接する環境であるため、感染症予防や事故防止にも細心の注意を払う必要があります。定期的な健康チェックと記録管理も欠かせない業務となっています。

1-3ペットショップスタッフ

商品販売や接客、店内の猫たちのお世話が主な仕事です。フードや用品の知識はもちろん、適切な飼育方法についてのアドバイスも行います。清掃や在庫管理なども重要な業務となります。お客様の生活環境に合わせた商品提案力も必要です。
特に初めて猫を飼う方への丁寧なアドバイスや、年齢や健康状態に応じた商品選びのサポートは重要な役割です。また、保護猫の譲渡に関する相談対応や、地域の動物愛護活動との連携なども増えています。季節商品の展開や新商品の情報収集、売り場作りの工夫なども求められる業務です。

1-4ペットホテルスタッフ

一時的に預かる猫たちの日常的なケアを担当します。食事の管理や環境整備、健康状態の観察など、飼い主に代わって大切な家族の世話をします。猫は環境の変化に敏感なため、ストレスを最小限に抑える工夫が必要です。
スタッフには、正確な観察力と細やかな気配りが求められます。また、緊急時の判断や飼い主との連絡調整も重要な業務です。宿泊施設の清掃や衛生管理も欠かせません。多くの場合、アルバイトやパートタイムからスタートし、経験を積んで正社員になるケースも多く見られます。

1-5ペット用品販売員

ペットショップやホームセンターなどで、猫用品の販売を行います。フードや猫砂、おもちゃなど、様々な商品知識が必要です。お客様のニーズを丁寧にヒアリングし、最適な商品を案内することが求められます。商品の特徴や使用方法、メリット・デメリットなどを分かりやすく説明する必要があります。
また、売り場の管理や商品の陳列、在庫管理なども重要な業務となります。季節や流行に合わせた売り場作りも担当します。飼い主さんからの相談にも対応するため、基本的な猫の知識も必要です。販売実績を重ねることで、商品開発やバイヤーなどへのキャリアアップも可能です。

専門知識が必要な仕事の種類

資格は必須ではありませんが、専門的な知識や技術が必要となる職種があります。民間資格の取得がキャリアアップにつながることも多い分野です。

2-1トリマー

猫の美容とケアを専門とする仕事です。シャンプーやブラッシング、爪切りなどの基本的なグルーミングから、長毛種の毛管理まで幅広い技術が必要です。猫は犬と違い神経質な面があるため、ストレスを与えないよう細心の注意を払います。
骨格や皮膚の状態を理解し、安全な保定技術も必須です。また、健康状態のチェックも重要な役割となり、異常を発見した場合は獣医師と連携して対応します。技術の向上には経験が不可欠で、多くの場合アシスタントとして経験を積んでから独立開業を目指します。

2-2キャットシッター

飼い主が不在時の猫のケアを行う専門家です。食事やトイレの世話はもちろん、投薬管理や緊急時の対応まで、状況に応じた適切なケアが求められます。猫は環境の変化に敏感なため、普段の生活リズムを維持することが重要です。
飼い主との密なコミュニケーションを通じて、個々の猫の習性や好みを把握し、きめ細やかなサービスを行います。また、留守宅の管理も重要な役割となります。信頼関係の構築が何より大切で、継続的なサービス提供につながります。

2-3ブリーダー

猫の繁殖と育成を専門とする職業です。優良な血統を残すため、猫の遺伝や生理について深い知識が必要です。妊娠・出産の管理から子猫の社会化まで、一貫した育成プログラムを実施します。母猫と子猫の健康管理は特に重要で、獣医師との連携も欠かせません。
また、新しい飼い主との相性を見極め、適切なマッチングを行うことも重要な仕事です。子猫の成長記録の管理や、譲渡後のアフターフォローまで、長期的な視点での関わりが求められます。繁殖計画の立案や施設の衛生管理など、経営的な視点も必要となります。

2-4キャットセラピスト

猫との触れ合いを通じて、人々の心身の健康をサポートする専門職です。高齢者施設や病院、学校などで活動し、猫とのふれあいを通じたケアプログラムを実施します。猫の扱いに関する専門知識はもちろん、人の心理面への理解も必要です。
活動に適した猫の選定や、衛生管理、安全対策なども重要な業務です。利用者の状態に合わせたプログラムの立案や、効果の評価・記録も行います。施設スタッフとの連携を取りながら、より効果的なセラピー活動を目指します。

2-5動物保護施設スタッフ

保護された猫たちの健康管理と新しい家族探しを行う仕事です。日常的なケアから医療管理、行動トレーニングまで、幅広い知識と技術が必要です。保護猫は様々な背景を持っているため、個々の状態に応じた適切なケアが求められます。
また、譲渡会の企画・運営や、里親の審査・教育も重要な業務となります。施設の運営管理や寄付金の募集活動なども行います。地域の動物愛護活動の拠点として、啓発活動や情報発信も担当します。

国家資格が必要な仕事の種類

法律に基づく資格が必要な職種です。専門的な教育と国家試験の合格が求められます。

3-1獣医師

猫の診療と治療を行う医療の専門家です。6年制大学で専門教育を受け、国家試験に合格する必要があります。内科治療から外科手術まで、高度な医療技術が求められます。予防医療や健康診断も重要な仕事です。
飼い主への説明や治療方針の決定など、コミュニケーション能力も必要です。また、公衆衛生や感染症対策など、社会的な役割も担っています。継続的な学習を通じて、最新の医療技術を習得することも重要です。

3-2愛玩動物看護師

2022年に制定された最も新しい国家資格に基づく専門職です。獣医師の診療を補助し、検査や処置、手術の介助など、医療行為の重要な部分を担います。動物看護に関する専門知識と技術を習得し、国家試験に合格する必要があります。
入院動物の管理や術後のケア、リハビリテーションなども重要な業務です。また、飼い主への保健指導や予防医療のアドバイスも行います。院内の衛生管理や医療機器の保守点検なども担当します。チーム医療の一員として、獣医師や他のスタッフとの連携が欠かせません。

猫に関わる仕事に就く!キャリアの流れとは?

猫に関わる仕事に就くまでの一般的なキャリアの流れと、各段階での注意点について解説します。

4-1就職前の準備段階

高校生や大学生のうちから、アルバイトやボランティアとして猫に関わる経験を積むことが重要です。動物病院でのアルバイトや保護猫カフェでの勤務など、実践的な経験を通じて自分に合う職種を見極めることができます。
また、基礎的な知識を身につけるため、関連書籍や専門誌で学習を進めることも大切です。可能であれば、専門学校のオープンキャンパスや職業体験に参加することで、より具体的なイメージを掴むことができます。

4-2就職活動期

希望する職種が決まったら、必要な資格や条件を確認し、計画的な準備を進めます。履歴書やエントリーシートでは、なぜその仕事を選んだのか、どのような価値を創造したいのかを明確に伝えることが重要です。
面接では、猫への理解や熱意だけでなく、サービス業としての適性もアピールします。また、業界の動向やトレンドについても情報収集を怠らないようにします。

4-3キャリア初期

入社後は基本的な業務を確実にこなしながら、実践的なスキルを身につけていきます。先輩社員から技術を学び、徐々に担当業務の幅を広げていきます。この時期は特に、基本的な接客マナーや社会人としてのビジネススキルの習得も重要です。また、必要に応じて資格取得にも挑戦し、専門性を高めていきます。

4-4キャリア中期

経験を積んで基本的な業務に習熟したら、より専門的な業務や後輩の指導も任されるようになります。この段階では、自身のスキルアップだけでなく、チーム全体の業務効率や顧客満足度の向上にも貢献することが求められます。また、業界内のネットワークを広げ、新しい知識や技術の習得にも積極的に取り組みます。

4-5キャリア後期

豊富な経験と高度な専門性を活かし、管理職やスペシャリストとして活躍します。場合によっては独立開業や新規事業の立ち上げなど、新たなチャレンジも視野に入れます。後進の育成や業界全体の発展にも貢献することが期待されます。継続的な学習と情報収集を通じて、常に最新の知識とスキルを維持することが重要です。

猫に関わる仕事に求められるスキル・知識

猫に関わる仕事で成功するために必要な基本的なスキルと知識について解説します。

5-1猫の生態学的知識

猫の行動や習性、生理機能について深い理解が必要です。年齢や品種による特性の違い、社会化の重要性なども把握しておく必要があります。また、猫特有のボディランゲージや鳴き声の意味、ストレスのサインなども読み取れるようになることが大切です。これらの知識は、日常的なケアから緊急時の対応まで、あらゆる場面で活きてきます。さらに、猫の栄養学や繁殖生理についても基礎的な理解が求められます。

5-2健康管理の知識

一般的な疾病や怪我の症状、予防法について理解しておく必要があります。また、ワクチン接種や寄生虫予防など、基本的な予防医療の知識も重要です。緊急時の応急処置や、病気の早期発見につながる観察ポイントも押さえておく必要があります。高齢猫のケアや慢性疾患の管理など、ライフステージに応じた健康管理の知識も求められます。

5-3衛生管理の技術

感染症予防や施設の消毒方法、適切な清掃手順など、衛生管理の基本を理解する必要があります。また、猫のグルーミングや爪切り、耳掃除などの基本的なケア技術も必要です。さらに、猫用品の洗浄や消毒、適切な保管方法についても知識が必要です。施設全体の衛生状態を維持するための管理手順も理解しておく必要があります。

5-4飼育環境の整備力

快適な生活空間の作り方や、必要な設備について理解しておく必要があります。また、温度や湿度の管理、換気の重要性なども把握しておく必要があります。複数の猫が暮らす環境では、個体間のストレスを軽減するための空間設計も重要です。季節や気候の変化に応じた環境調整の方法も知っておく必要があります。

5-5飼い主対応の技術

飼い主とのコミュニケーション能力は非常に重要です。適切な情報提供や相談対応、緊急時の説明など、状況に応じた対応が求められます。また、飼育相談や健康管理のアドバイスなど、専門的な知識をわかりやすく説明する能力も必要です。時には難しい判断や決断を求められる場面もあり、信頼関係の構築が不可欠です。

猫に関わる仕事に向いている人の特徴

猫に関わる仕事で活躍している人たちに共通する特徴や資質について解説します。

6-1観察力が鋭い人

些細な変化や異常に気付ける鋭い観察眼を持っている人が向いています。猫は体調の変化を言葉で伝えることができないため、行動や表情の変化から健康状態を読み取る必要があります。また、複数の猫がいる環境では、個体間の関係性やストレスの兆候も見逃さない注意力が求められます。日々の観察記録を適切につけ、長期的な変化も把握できる分析力も必要です。経験を積むことで、直感的に異常を感じ取れるようになることも多いです。

6-2責任感が強い人

生き物の命を預かる仕事であるため、強い責任感を持って取り組める人が向いています。決められた時間での給餌や投薬、清掃など、日常的なケアを確実にこなす必要があります。また、緊急時の対応や判断も求められるため、冷静に状況を判断できる力も必要です。飼い主からの信頼に応える誠実な姿勢も大切です。自身の健康管理も含めて、安定したサービスを提供し続ける責任感が求められます。

6-3体力がある人

日常的なケア作業や清掃など、体力を使う業務が多いため、基礎体力のある人が向いています。長時間の立ち仕事や、重い物の運搬なども日常的に発生します。また、緊急時の対応など、突発的な業務にも対応できる体力が必要です。
季節や天候に関係なく、安定したケアを提供し続けるためには、自身の体調管理も重要になります。休憩を適切に取りながら、持続可能な働き方を心がける必要があります。

6-4学習意欲が高い人

医療技術の進歩や新しい商品の登場など、業界は常に進化しているため、継続的に学習できる人が向いています。セミナーや講習会への参加、専門誌の購読など、自己啓発に積極的な姿勢が必要です。また、実務経験を通じて得た知識や技術を体系化し、さらなる成長につなげていく意欲も大切です。新しい知識や技術を積極的に取り入れ、より良いサービスを追求する姿勢が求められます。

猫に関わる仕事に必要・おすすめの資格

猫に関わる仕事で活かせる資格について、取得方法や活用法を解説します。

7-1犬・猫ペットブリーダー資格検定

日本生活環境支援協会が認定する資格です。ブリーダーとして必要な繁殖や改良についての基礎知識から、ビジネスとしての運営方法まで幅広く学びます。開業に必要な設備や準備、経費と収入の管理、宣伝方法など、実務的な知識を習得できます。
また、健康管理や交配方法、オークションの仕組み、ペットショップとの取引など、ブリーダーとして必要な専門知識も学べます。受験資格は特になく、在宅での受験が可能です。ただし、実際に開業する際は別途「第一種動物取扱業登録」が必要となります。

7-2猫の育て方アドバイザー資格検定

猫の適切な飼育方法に関する専門知識を認定する資格です。飼育に必要な費用や準備品の選び方、環境づくり、子猫のケア方法など、実践的な知識を習得できます。また、病気の予防や対処法、動物病院での対応方法、食事管理、グルーミングなど、日常的なケアに関する知識も学べます。避妊・去勢に関する知識も含まれており、飼育相談や指導に活かせます。在宅での受験が可能で、カルチャースクールなどでの講師活動にも活用できます。

7-3猫の健康管理インストラクター

様々な猫種の特徴や健康管理について専門的に学べる資格です。アビシニアンからノルウェージャンフォレストキャットまで、多数の猫種について、その歴史や原産国、身体的特徴、性格、必要なケアなどを詳しく学びます。
また、子猫の発達段階に応じたケア方法や、病気の予防・対処法、高齢期のケアまで、ライフステージ全般にわたる健康管理の知識を習得できます。受験は在宅で可能で、合格基準は70%以上となっています。
これらの資格は、より専門的な知識を身につけ、キャリアアップを目指す方におすすめです。実践的な知識と技術を習得することで、より質の高いサービスを提供することができます。

7-4愛玩動物飼養管理士

公益社団法人日本愛玩動物協会が認定する資格です。猫を含む愛玩動物の正しい飼育管理方法や関連法規について学びます。1級と2級があり、通信教育での取得が可能です。ペットショップや動物病院での就職に有利になります。また、動物取扱責任者の要件としても認められています。試験は年2回実施され、テキストによる自己学習と、スクーリングの受講が必要です。

7-5アニマルセラピー指導士

NPO法人日本アニマルセラピー協会認定の資格です。猫との触れ合いを通じた療法的アプローチについて学びます。通信講座と実地研修を組み合わせた取得方法があり、福祉施設や病院でのセラピー活動に必要です。動物の行動学や人の心理学なども含めた総合的な知識を習得します。

まとめ

猫に関わる仕事は、資格の有無や経験レベルに応じて様々な選択肢があります。未経験からでも始められる仕事から、高度な専門性が求められる職種まで、段階的にキャリアを築いていくことが可能です。大切なのは、猫への愛情を持ち、学習意欲を持って取り組む姿勢です。必要な資格を取得し、専門的な職種へのステップアップすることもできます。自分の適性や目標に合わせて、着実にキャリアを築いていくことをおすすめします。

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