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ペットシッターの仕事内容とは?やりがいや大変さ、一日の流れを解説!

大切な家族であるペットのお世話。仕事や旅行で家を空けなければならない時、誰に任せればよいのか悩むことはありませんか?ペットホテルは環境の変化が心配、親戚や友人に頼むのは申し訳ない…。そんな時に頼りになるのがペットシッターです。本記事では、ペットシッターの仕事内容やなり方、やりがいや課題について詳しく解説していきます。
ペットシッターの仕事内容とは?やりがいや大変さ、一日の流れを解説!

目次
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そもそもペットシッターって?

ペットに関わる仕事は様々ありますが、それぞれに特徴や違いがあります。まずはペットシッターという仕事の基本的な特徴を理解しましょう。

1-1ペットシッターとは何か

ペットシッターは、飼い主が不在時にペットの世話を行う専門家です。最大の特徴は、飼い主の自宅を訪問してサービスを提供する点です。ペットにとって慣れ親しんだ環境で過ごせることは、大きなメリットとなります。
仕事内容は食事や排せつの世話、運動や遊び相手など多岐にわたります。また、ペットの健康状態を観察し、異常があれば飼い主に報告する責任も担います。この仕事は単なるアルバイトではなく、専門的な知識と経験が必要とされる職業なのです。

1-2ペットホテルとの違い

ペットの一時預かりサービスとして、ペットホテルという選択肢もあります。しかし、ペットシッターとペットホテルには大きな違いがあります。ペットホテルは施設にペットを預ける形式のため、環境の変化によるストレスが心配です。見知らぬ場所で過ごすことは、特に高齢のペットや神経質な性格のペットにとって、大きな負担となることがあります。
一方、ペットシッターは普段の生活環境を維持したまま世話をすることができます。また、他のペットとの接触がないため、感染症のリスクも低く抑えられます。飼い主の立場からも、見知らぬ施設に預けるよりも、自宅で過ごせる方が安心感があるでしょう。

1-3ドッグシッター・トレーナーとの違い

動物に関わる仕事として、ドッグシッターやドッグトレーナーという職種もあります。これらの違いを理解することも、重要なポイントです。ドッグシッターは犬専門のシッターで、主に散歩や基本的なしつけを行います。ドッグトレーナーは、問題行動の改善や高度なトレーニングを専門とする職種です。
一方、ペットシッターは犬や猫だけでなく、ウサギやハムスター、鳥類、爬虫類など、様々な種類のペットに対応できることが特徴です。それぞれの動物の習性や必要なケアを理解し、適切なサービスを提供することが求められます。この幅広い知識と対応力が、ペットシッターという職業の専門性を高めているのです。

ペットシッターの仕事内容

ペットシッターの仕事は、一見シンプルに見えて実は多岐にわたります。ここからは具体的な仕事の中身について詳しく見ていきましょう。

2-1日常的なお世話の内容

ペットシッターの基本となる仕事は、日常的なお世話です。まず飼い主さんと面談を行い、ペットの性格や習慣、特別な注意点などを詳しく聞き取ります。食事の時間や量、好みのおやつ、トイレの場所、散歩コースなど、細かな情報を把握することが大切です。特に持病がある場合や投薬が必要な場合は、より慎重な確認が必要となります。このヒアリングの段階で信頼関係を築くことが、その後の円滑なサービス提供につながります。

2-2食事の管理と給餌

ペットの食事管理は、健康を左右する重要な仕事です。飼い主から指示された時間に、決められた量のフードを与えます。この時、ただ餌を与えるだけでなく、食欲の有無や食べ方にも注意を払います。普段と様子が違う場合は、すぐに気付けるように観察力が必要です。
また、新鮮な水を常に用意し、食器の清潔さも保たなければなりません。中には特別な食事制限のあるペットもいますので、間違いのないよう細心の注意を払って管理します。

2-3排せつケアと環境整備

清潔な環境を保つことも、重要な仕事の一つです。犬の場合は決まった時間に散歩に連れて行き、排せつの管理を行います。猫やその他の小動物の場合は、トイレの掃除や砂の交換などが必要です。また、ケージやベッドの掃除、部屋の換気なども欠かせません。
特に暑い季節や寒い季節は、エアコンや加湿器の管理も重要な仕事となります。快適な環境を維持することで、ペットのストレスを軽減し、健康的に過ごせるようサポートします。

2-4運動と遊びの提供

ペットの種類や年齢に応じた適切な運動も必要です。犬の場合、決められたコースを散歩するだけでなく、公園での遊びや運動も大切です。猫の場合は室内での遊び相手となり、おもちゃを使って適度な運動を促します。
これらの活動は単なる運動不足解消だけでなく、ペットの心と体の健康を保つために重要な役割を果たします。また、遊びを通じてペットとの信頼関係を築くこともできます。

2-5健康管理と観察

ペットの健康状態を常に観察し、異常があれば早期に発見することも重要な仕事です。食欲不振や元気のなさ、普段と違う行動などに気付いたら、すぐに飼い主に報告します。また、定期的な投薬が必要なペットの場合は、確実な投薬管理も求められます。
緊急時の対応も想定し、近隣の動物病院の場所や連絡先も把握しておく必要があります。プロのペットシッターとして、ペットの命を預かる責任の重さを常に意識して仕事に臨むことが大切です。

ペットシッターの一日の流れ

ペットシッターの仕事は、飼い主さんやペットの生活リズムに合わせて行います。そのため、一般的な会社勤めとは異なる独特の一日の流れがあります。実際の業務の様子を見ていきましょう。

3-1朝の業務(6:00-12:00)

一日の始まりは早朝からです。多くの飼い主さんが出勤前にペットの朝の世話を依頼されます。まず自宅に到着したら、ペットの様子を確認します。元気に迎えてくれるか、体調は良さそうかをチェックします。そして朝食の準備と給餌を行い、食事の様子も観察します。犬の場合は朝の散歩も重要な仕事です。
新鮮な空気を吸いながら、適度な運動を促します。散歩から帰ったら、水の補充や部屋の換気、トイレの掃除なども行います。これらの作業が終わったら、飼い主さんに朝の様子を報告します。その後、次の依頼先に向かうため、きちんと施錠を確認して退室します。午前中は複数の依頼先を回ることも多く、時間管理が重要になります。

3-2お昼の業務(12:00-17:00)

お昼の時間帯は、比較的依頼が少ない時間帯です。この時間を利用して、新規のお客様との面談や、事務作業を行うことが多いです。面談では、ペットの性格や習慣、特別なケアが必要な点などを詳しく聞き取ります。また、飼い主さんの要望や心配事にもしっかりと耳を傾けます。
事務作業では、訪問記録の整理や請求書の作成、スケジュール管理などを行います。さらに、動物の病気や栄養管理について勉強したり、新しい飼育方法の情報を集めたりする自己研鑽の時間にも充てます。この時間帯に緊急の依頼が入ることもあるので、ある程度余裕を持ったスケジュール管理が必要です。

3-3夕方・夜の業務(17:00-21:00)

夕方になると再び依頼が増えてきます。飼い主さんの帰宅が遅くなる場合の夕食対応や、夜の散歩の依頼が中心です。この時間帯は特に気を付けて仕事をする必要があります。日が暮れてからの散歩は、交通事故や他の動物との遭遇など、リスクが高くなるためです。また、ペットが寂しさから不安定になりやすい時間帯でもあります。
優しく声をかけながら、安心して過ごせるように配慮します。夜の業務が終わったら、その日の全ての訪問記録をまとめ、必要に応じて飼い主さんに報告を行います。最後に翌日の準備を整えて、一日の仕事は終了となります。

ペットシッターの仕事のやりがい

ペットシッターの仕事には、他の職業とは異なる独特のやりがいがあります。動物との関わりを通じて得られる喜びや、飼い主さんからの感謝の言葉は、この仕事ならではの魅力となっています。

4-1動物と触れ合う喜び

ペットシッターとして働く最大の魅力は、様々な動物と触れ合える喜びです。犬や猫はもちろん、ウサギやハムスター、鳥など、多くのペットと関わることができます。初めは警戒していたペットが、少しずつ心を開いてくれる瞬間は格別です。散歩中に嬉しそうに走り回る犬の姿や、撫でると気持ちよさそうに喉を鳴らす猫の様子を見ると、自然と笑顔になります。
また、それぞれのペットには個性があり、その違いを理解し、適切なケアを提供できたときの達成感も大きなやりがいとなります。毎日の関わりを通じて、ペットの小さな変化や成長に気付けることも、この仕事の醍醐味です。

4-2飼い主さんからの感謝

飼い主さんからの「ありがとう」という言葉は、何よりも嬉しいものです。特に、最初は不安そうだった飼い主さんが、徐々に安心して任せてくれるようになる過程は、大きなやりがいを感じます。例えば、出張や旅行の際に「あなたに任せられて本当に助かります」と言ってもらえたり、「うちの子、すっかりなついていますね」と喜んでもらえたりすることは、この仕事を続ける大きな励みとなります。
また、長期的に関わることで、飼い主さんとペットの両方と深い信頼関係を築けることも魅力です。家族の一員として認めてもらえるような関係性を築けることは、ペットシッターならではの喜びといえるでしょう。

4-3自分のペースで働ける魅力

ペットシッターの仕事には、自分のライフスタイルに合わせて働けるという魅力もあります。時間の融通が利きやすく、家庭との両立も比較的しやすい職業です。朝型の人は早朝の散歩を中心に、夜型の人は夕方以降の依頼を中心に受けることもできます。また、子育て中の方であれば、学校行事に合わせてスケジュールを調整することも可能です。
独立開業の場合は、より自由な働き方を選択できます。自分の得意分野や興味のある分野に特化したサービスを提供したり、特定の地域や時間帯に焦点を当てた営業をしたりすることもできます。このように、自分らしい働き方を実現できることも、大きな魅力の一つとなっています。

ペットシッターの大変さ

やりがいのある仕事である一方で、ペットシッターにはさまざまな課題や大変な面もあります。これらを理解しておくことで、より現実的な心構えをもって仕事に取り組むことができます。

5-1動物との関係構築の難しさ

動物は人間の言葉を理解できないため、信頼関係を築くには特別な努力と時間が必要です。特に初めて会うペットは警戒心が強く、近づくことさえ難しい場合もあります。例えば、過去に怖い思いをした経験のある犬は、見知らぬ人に対して攻撃的になることがあります。また、神経質な性格の猫は、部屋に入ることすらできないほど怯えてしまうこともあります。このような場合、根気強く時間をかけて少しずつ距離を縮めていく必要があります。
また、ペットの種類によって適切な接し方も大きく異なります。犬は散歩や遊びを通じて信頼関係を築きやすいですが、猫は無理に触ろうとせず、そっと見守る姿勢が大切です。小動物や爬虫類の場合は、さらに繊細な対応が求められます。このように、それぞれの動物の習性や性格を理解し、適切なアプローチを選ぶ必要があるのです。

5-2飼い主さんとの信頼関係づくり

ペットシッターの仕事は、飼い主さんとの信頼関係が何より重要です。しかし、見知らぬ人に大切な家族であるペットを任せることは、飼い主さんにとって大きな不安です。特に、自宅の鍵を預けることへの心配や、ペットが適切なケアを受けられるかという不安は大きいものです。
そのため、初回の面談では丁寧な説明と誠実な対応が欠かせません。ペットの扱い方や緊急時の対応方法、料金体系など、できるだけ具体的な説明を心がけます。また、ペットの様子を定期的に報告したり、写真や動画を送ったりすることで、飼い主さんの不安を和らげる工夫も必要です。一度でも信頼を損なうと、その回復は非常に難しくなります。

5-3不規則な勤務時間への対応

ペットシッターの仕事は、飼い主さんの生活リズムに合わせる必要があるため、勤務時間が不規則になりがちです。早朝の散歩から夜遅くの世話まで、一日の中でも時間帯がばらばらです。また、土日祝日や年末年始などの長期休暇は、むしろ仕事が集中する繁忙期となります。
特に夏場は、日中の暑さを避けるため早朝や夜の散歩を希望される方が多くなります。冬場は寒さ対策や室内の温度管理など、季節ごとの配慮も必要です。このような不規則な生活リズムに対応するには、自己管理能力と体力が求められます。また、急な依頼や緊急時の対応も必要となるため、ある程度融通の利く生活スタイルが求められます。

ペットシッターの働き方

ペットシッターの働き方は、個人の希望やライフスタイルに応じて選択できます。収入面でも、働き方によって大きく変わってきます。ここでは具体的な働き方と収入の実態について見ていきましょう。

6-1雇用形態の種類

ペットシッターとして働く場合、大きく分けて三つの形態があります。一つ目は企業に正社員として就職する形態です。この場合、給与や福利厚生が安定している反面、会社の方針や規則に従う必要があります。企業によって給与体系は異なりますが、経験がない場合は月給20万円程度からのスタートが一般的です。
二つ目は、パートタイムや業務委託として働く形態です。この場合、自分の都合に合わせて働く時間を調整しやすい特徴があります。ただし、収入は依頼件数によって変動します。一般的な報酬は、一回の訪問につき2,000円から5,000円程度で、月の収入は勤務時間や依頼件数によって大きく異なってきます。
三つ目は個人事業主として独立する形態です。この場合、全ての経営判断を自分で行う必要がありますが、その分自由度が高く、努力次第で高収入を得ることも可能です。ただし、顧客開拓や営業活動なども自分で行う必要があり、安定した収入を得るまでには時間がかかることを覚悟しなければなりません。

6-2派遣会社での働き方

派遣会社に登録して働く場合、比較的安定した仕事を得やすいというメリットがあります。派遣会社が顧客との交渉や料金の設定、スケジュール管理を行ってくれるため、ペットの世話に集中できます。また、トラブルが発生した際のサポートも期待できます。
ただし、派遣会社を通すため、報酬の一部が手数料として差し引かれます。また、担当するエリアや時間帯が指定される場合もあります。それでも、経験を積む段階では、派遣会社での勤務がおすすめです。基本的なスキルや対応方法を学べる機会が多く、将来独立する際の貴重な経験となります。

6-3個人事業主としての働き方

個人で開業する場合、全ての判断と責任を自分で担うことになります。料金設定やサービス内容、営業時間など、自分の裁量で決められる自由度の高さが最大のメリットです。また、顧客との直接的な関係を築けるため、長期的な信頼関係を構築しやすいという特徴もあります。
しかし、開業にあたっては、保険や必要な資格の取得、広告宣伝費など、ある程度の初期投資が必要です。また、確定申告などの税務手続きや、緊急時の対応体制の整備なども求められます。収入面では、努力次第で月収30万円以上も可能ですが、安定するまでには通常半年から1年程度かかると考えておく必要があります。

ペットシッターになるためのステップ

ペットシッターになるためには、段階的な準備と学習が必要です。ここでは、未経験の方が実際にペットシッターとして働き始めるまでの具体的なステップを見ていきましょう。

7-1必要な資格と取得方法

ペットシッターになるために法律で定められた資格はありませんが、仕事をする上で役立つ資格がいくつかあります。代表的なものとして「ペットシッターアドバイザー」という資格があります。この資格は通信教育で取得でき、動物の基礎知識やペットの取り扱い方、接客マナーなどを体系的に学ぶことができます。
また、動物取扱の資格である「愛玩動物飼養管理士」も、仕事をする上で大きな強みとなります。この資格では、様々な動物の習性や病気、栄養管理などについて詳しく学びます。さらに、救命救急の資格を取得しておくと、緊急時の対応により自信を持って臨むことができます。これらの資格は、飼い主さんからの信頼を得る上でも重要な要素となります。

7-2経験を積むための方法

資格取得と並行して、実践的な経験を積むことも大切です。最初のステップとして、ボランティアでの活動がおすすめです。動物保護施設でのボランティアや、地域の犬の散歩ボランティアなどを通じて、様々な動物との接し方を学ぶことができます。また、自分の家族や友人のペットの世話を頼まれた際も、よい経験となります。
さらに、動物病院でのアルバイトや、ペットショップでの勤務経験も役立ちます。特に動物病院では、病気や怪我の対応方法を学べるだけでなく、獣医師から専門的なアドバイスを得られる機会も多いです。このような経験を通じて、動物への理解を深め、実践的なスキルを身につけていくことができます。

7-3就職・独立の準備

経験を積んだ後は、就職するか独立するかの選択になります。就職する場合は、大手のペットシッター会社や、地域密着型の企業などから選ぶことができます。企業によって求める経験や資格は異なりますが、未経験でも研修制度が充実している会社も多くあります。就職後は、先輩シッターに同行して実地研修を受けることで、実践的なスキルを身につけることができます。
独立を目指す場合は、さらに入念な準備が必要です。まずは事業計画を立て、必要な資金や機材を準備します。また、保険への加入や、営業地域の選定、料金設定なども重要な検討事項です。独立前に、実際に開業しているペットシッターの方に話を聞いたり、経営セミナーに参加したりすることで、より具体的なイメージを掴むことができます。

まとめ

ペットを家族の一員として考える時代となり、ペットシッターの需要は年々高まっています。この仕事は、動物が好きというだけでなく、責任感とプロ意識を持って取り組む必要がある専門職です。やりがいと課題の両面を理解し、必要なスキルを着実に身につけていくことが、成功への近道となります。本記事を読んで興味を持たれた方は、まずは資格取得やボランティア活動から始めてみてはいかがでしょうか。

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