パスタ・ピザ・アクアパッツァなどに代表されるイタリア料理は、ご家庭でも専門店でもおなじみです。
中にはイタリア料理資格を取得して、プロ顔負けの技術や知識を身につけたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、一般の方からプロの方までが楽しみながら学べるイタリア料理資格をご紹介します。
さらに、イタリア料理には欠かせないチーズとワインについての資格もあわせてご紹介しているので、料理の幅を広げたい方も必見の内容です。
料理に興味のある方も仕事に活かしたい方も、ぜひご覧ください。
まずは、イタリア料理資格がどのような資格なのかを解説します。
資格の概要と難易度を、あわせて確認していきましょう。
イタリア料理資格は、イタリア料理の食材や、代表的な料理などを学べる資格です。
取得すればイタリア料理が作れるようになるだけでなく、食材や料理同士を引き立てる組み合わせが分かるようにもなります。
資格は民間資格と公的資格で、国家資格はありません。
しかし、イタリア料理を深く学べるため、さまざまなシーンで知識や技術を役立てられます。
イタリア料理資格の難易度は、試験範囲によります。
代表的なイタリア料理を学ぶ内容であれば、難易度はそれほど高くはありません。
しかし、イタリア全土の食材や料理が対象の試験だと、難易度はかなり高くなります。
しっかり勉強したうえで試験に挑まないと、合格は難しいでしょう。
イタリア料理資格に挑戦する際は、試験範囲や内容をしっかりチェックすることをおすすめします。
試験内容により難易度が異なるイタリア料理資格。
実際、どれくらいの違いがあるのでしょうか。
おすすめするふたつのイタリア料理資格について、難易度を比べてみましょう。
認定協会 | 日本生活環境支援協会(JLESA) |
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受験資格 | 特になし |
受験料 | 1万円(税込) |
受験申請 | インターネットより申し込み |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
受験日程 | 毎年偶数月の20〜25日 (受験申込期間は受験月の前月) |
資格試験概要 | イタリア料理の食材やその作り方/メニューの構成や選び方/食材との組み合わせ方/アンティパスト・プリモピアット・セコンドピアット・ドルチェ・カフェの組み合わせ |
イタリア料理の食材や料理の作り方・メニュー構成や選び方などを学べる資格です。
イタリア料理の知識や技術が手に入るだけでなく、よりおいしく食べられる組み合わせを考案できるようにもなります。
イタリア料理の基礎を学ぶのにちょうどよい内容です。
イタリア料理の基本と代表的なレシピが学べる内容で、難易度はそれほど高くはありません。
また、「イタリアンコーディネーター」は、受験申し込みと試験が在宅でできます。
イタリア料理資格や資格試験に初めて挑戦する方でも、取り組みやすいでしょう。
認定協会 | 一般社団法人 日本イタリア料理教室協会 |
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受験資格 | ・3級:特になし ・2級:認定校にてイタリア全土の伝統料理を50メニューかつ50時間以上実習している・イタリア全土のワインを25種類以上学んでいる ・1級:認定校にてイタリア全土の伝統料理を100メニューかつ100時間以上実習している・イタリア全土のワインを50種類以上学んでいる |
受験料 | ・3級:1万9,800円(税込) ・2級:1万9,800円(税込) ・1級:2万7,500円(税込) |
受験申請 | 協会ホームページより申し込み |
受験方法 | ・3級:筆記試験 ・2級:筆記試験 ・1級:筆記試験・面接試験 |
合格基準 | 非公開 |
受験日程 | 公式ホームページより発表 |
資格試験概要 | ・3級:イタリアの食習慣・地理・気候の知識/イタリア各地の代表的な料理名と州/有名伝統料理の名前とその由来 ・2級:イタリア料理の代表的な料理とレシピ/代表的な食材・料理と産地 ・1級:20州それぞれの地方料理の特徴/イタリア全土のフォルマッジ・サルーミなどの特産物について/イタリア各地のワイン名・品種・産地・特徴/イタリア語で書かれたレシピを理解できるか |
イタリア料理や食材・ワインとともに、イタリアの気候や風土なども学べる資格です。
3級は特別な受験資格がありませんが、2級・1級の受験条件には協会が指定する料理教室への受講が含まれています。
受験の際は、級により異なる受験資格に注意してください。
試験内容ではイタリアの代表的な食材や料理はもちろん、州ごとの特産品なども出題されます。
「イタリアンコーディネーター」に比べると、かなりマニアックな内容も聞かれます。
上位級の受験条件に料理教室への通学が必要なことも考えると、かなり難易度の高い資格であるといえるでしょう。
イタリア料理には、チーズ・トマトのようによく使われている食材が含まれます。
イタリア料理について深く学びたい場合、これらの食材に関する知識も必要です。
また、イタリア料理ではワインがよく飲まれており、ワインと食材・料理の組み合わせも考えなくてはなりません。
そこで、イタリア料理資格と関連が深い資格をご紹介します。
イタリア料理資格とあわせて取得しておくと、より深くイタリア料理について詳しくなれる資格です。
資格取得の際の参考として、お役立てください。
「NPO法人 チーズプロフェッショナル協会」が行っている資格試験で、チーズの正しい知識と取り扱い方を学べます。
チーズの種類や特徴に詳しくなれるため、イタリア料理やワインに合うチーズを選べるようになります。
チーズ好きならだれでも挑戦できる資格です。
試験は、会場対面式とオンライン式の両方で開催され、受験しやすい方を選択できます。
試験と講習会がセットになっており、まず専用テキストを見ながら勉強し、そのあとに試験が開始されます。
試験を受ける際は、インターネットに接続できるパソコン・スマートフォン・タブレットが必要な点にご注意ください。
「全日本ソムリエ連盟(ANSA)」が主催している検定で、ワインを楽しむことを目的に開催されている資格です。
ソムリエのように高度で専門的な知識を要求される試験ではなく、気軽な気持ちでワインに詳しくなれます。
取得できれば、イタリア料理に合わせるワインにより詳しくなれるでしょう。
資格で得た知識や技術をイタリア料理資格から学んだ内容とともに活用すれば、ワインも料理もよりおいしく楽しめるようになります。
ワイン検定にテイスティングはなく、受験条件も20歳以上であることだけです。
お酒が飲めない方でも安心して受験できるため、イタリア料理資格とともに取得できれば、どなたでも両方の知識を活かして幅を広げられるでしょう。
「日本トマトソムリエ協会」が実施している資格試験で、トマトの栽培・品種・文化などの幅広い知識が手に入ります。
ただ知識を問うのではなく、自分で調べながら解答していくスタイルの試験で、取得できれば料理ごとに適したトマトを選べるようになります。
トマトは、イタリア料理でかなり重要な位置を占めている食材です。
取得してトマトの知識を深めることで、よりおいしいイタリア料理が作れるようになるでしょう。
イタリア料理資格の知識や技術を、よりおいしく、楽しく活かしたい方におすすめの資格といえます。
イタリア料理資格は、さまざまな活かし方ができます。
つぎは、イタリア料理資格の活用方法について解説します。
イタリア料理資格の中には、本場イタリアの料理レシピが含まれています。
日本人にとってなじみ深いイタリア料理ですが、専門的な知識や技術に基づいて作られた料理は、普段食べているものと比べて大きな違いを感じられるでしょう。
イタリア料理資格を取得すれば、取得前よりも本格的なイタリア料理を作れるようになります。
また、イタリア料理資格では、料理に使われている食材についても勉強できます。
ほかのジャンルの料理でも、資格から得た知識を取り入れて料理すれば、新しいレシピや食べ方を開発できる可能性も。
イタリア料理資格は、普段の料理に新しい可能性をもたらす効果も期待できます。
イタリア料理資格が役立つのは、普段の食事だけではありません。
資格から得た知識や技術を工夫して活用すれば、仕事にも役立てられます。
例えば、イタリア料理を提供する料理店で、資格から得た料理テクニックを活用すれば、取得前よりもワンランク上の料理を提供できるようになります。
食材を扱うお店なら、イタリア料理資格を活かした商品紹介やアドバイスで、売上アップにつなげることも可能です。
資格から得た知識や技術を工夫しながら活用すれば、取得前よりも仕事で活躍する場を広げられます。
食べ物にかかわる仕事で、キャリアアップなどを検討している方にも、イタリア料理資格はおすすめです。
このほか、イタリア料理資格で得た知識や技術を人に教えるのも有効な活用方法です。
具体的には、料理教室で講師をする・SNSなどで料理研究家としてレシピを発表することでも活用できるでしょう。
活動が有名になれば、企業や大きな団体とコラボレーションできることも。
講師や研究家としての活動は、苦労があってもその分夢のある分野です。
料理関係の活動を検討している方にも、イタリア料理資格は役立ちます。
イタリア料理資格は、3つの勉強方法が利用できます。
資格ごとに使える勉強法が異なるため、この記事では勉強の仕方と注意点をあわせてご紹介します。
イタリア料理資格の中には、受験条件が設けられていない資格や級があります。
受験資格がない試験であれば、独学でもしっかり勉強すれば合格できるでしょう。
独学は自分の理解度に合わせて勉強を進められますが、試験までの計画をしっかり行わないと、対策が不十分な状態で試験に臨むことになります。
独学で試験に挑戦する際は、試験範囲をまんべんなく把握できるよう、勉強のスケジュールを綿密に立てる必要があります。
計画を立てるのが苦手な方は、次にご紹介する方法を利用しましょう。
イタリア料理資格の中には、受験条件として料理教室へ通学しなくてはならない試験があります。
通学が必要な試験に挑戦する場合、料理教室の受講が試験対策の軸となります。
独学だけでは受験できないため、注意しましょう。
料理教室では、講師に直接教えてもらいながら料理テクニックを学べます。
よりしっかりと勉強したい方に適した勉強方法です。
また、通学が必要ない資格でも、通信講座などを利用して勉強できる資格があります。
通信講座は料理教室のように直接教えてもらえるわけではありませんが、添削問題を通して覚え間違いなどの指摘を受けられます。
独学で勉強するのが難しい方は、通信講座が使えないか検討するとよいでしょう。
イタリア料理資格の内容には、イタリア料理のレシピも含まれます。
テキストなどに記載されたレシピに従い料理を作れば、手を動かしながら内容を覚えられます。
テキストのレシピを作るのも、立派な勉強方法です。
テキストの内容をただ丸暗記するよりも、実際に手を動かし、視覚・触覚・嗅覚で記載されている内容を感じながら覚えると、五感が刺激されている分、記憶に残りやすくなります。
より実践的にテキストの内容を覚えたいなら、レシピの実践をおすすめします。
イタリア料理資格は、あくまでもイタリア料理に関する知識と技術を身につけたことが証明されるものです。
イタリア料理店の開業や、料理教室の開校を目指している場合、料理を調理・提供するための資格を取得しなくてはなりません。
料理を提供・販売するには、食品や調理場を衛生的に管理する資格が必要になります。
衛生管理の資格は、厚生労働省により決められており、「食品衛生責任者」や「調理師免許」などの資格を取得する必要があります。
イタリア料理資格だけでは開業許可が下りない点に注意しましょう。
また、料理教室などの経営には、講師の実力が深くかかわります。
料理教室の受講を検討している生徒は、習う内容や講師の実績により通う教室を選ぶため、実力を証明できなければ、教室を開校しても生徒が集まりにくいでしょう。
生徒募集を有利に進めるには、料理教室講師の資格など、講師の実力が客観的にわかる資格が必要です。
資格を選ぶ際は、料理講師としての実力を証明できる資格を選びましょう。
イタリア料理資格を取得すると、本格的なイタリア料理が作れるようになります。
また、料理だけでなく、食材の利用法や料理の組み合わせ・イタリア文化など、料理と関係の深い内容についても学べます。
おいしいイタリア料理を作りたい方や、イタリアの文化について知りたい方に、イタリア料理資格はおすすめです。
また、イタリア料理資格は、ほかの資格と組み合わせて利用することで、効果を高められます。
飲食店や講師活動で求められる資格を取得すれば、活用できるシーンを増やせるでしょう。
イタリア料理資格を取得すれば、普段の生活にイタリアのおいしさや文化を組み込めるようになります。
趣味に、仕事に、イタリアの文化を活かしたい方は、ぜひ取得をご検討ください。